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【2日目】
獄寺隼人は現在幸せの真っ只中にいる。
どれ位幸せかというと、大の甘党である偉大なるボンゴレ十世が、極上スイーツバイキングの店を貸切にして可愛い女の子と可愛い子供を侍らしつつ、極甘ココアと特製チーズケーキを頬張りながら麗らかな一日を気合で捥ぎ取ったときと同じくらいに幸せである。
天国の雲の上を裸足でスキップしている気分だ。ちなみ敬うべき天使は膝の上にいる。
ふわふわの癖毛を揺らしながら、獄寺制作の等身大ナッツ人形(獄寺が誇る十代目コレクションアニマル匣シリーズの一つ)を抱き静かにしているウーノはうっとり見惚れてしまうほど可愛い。
ちなみに今日の彼のスタイルは黒の死神モードだ。
リボーンが愛用しているスーツをイメージした一品で、室内だからしていないがきっちりとボルサリーノも用意してある。
ちゃんとリボーンの銃に似せた玩具も渡してあるし、写真会も行った。
獄寺のマル秘十代目シリーズ(これはコレクションの中でも特別)に新たに頁が追加され、ほくほくとしている。
敬愛する十代目のための仕事を、彼の分身とも言える炎で構成されたウーノを膝に抱きこなす幸せ。
綱吉を中心として生きている獄寺にしか理解できない領域だろうが、普段はしかめっ面で仕事をしているはずの彼の顔がゆるゆるに緩む程度に彼は幸せオーラを垂れ流していた。
「詰まらなくありませんか、ウーノさん」
「・・・・・・」
言葉を話す代わりにふるふると頭を振って否定を表した彼に、獄寺の可愛過ぎるだろうゲージ振り切れそうになる。
だが鼻血を噴いて引かれるのは遠慮したいので気力で血流を押さえ込んだ。
最早人とは思えない域に達しているが、ある意味獄寺らしいとも言えよう。
「お腹、空きませんか」
「・・・・・・」
「ご飯食べます?」
「・・・・・・」
こくり、と頷く姿にぱっと輝かしい笑みを浮かべる。
実は、朝方綱吉のために作ったチーズケーキを特別に一切れだけあげようとしたら拒絶され密かに落ち込んでいたのだ。
リボーンに言われた言葉を忘れたわけではなかったが、これだけ似ているのだから嗜好も同じではないかと思いついての安易な行動に密かにダメージを受けていた。
見た目は同じだがウーノの感情表現は綱吉よりも控えめだ。
出会った当初からくるくる表情が変わる綱吉とは違い、彼の炎で作られた子供は常に眉を下げこちらの表情を伺っている。
それは中学生の頃行き過ぎた獄寺の行動に怯えた綱吉を思い出し、少しだけ切なくなるけれど、でもそれ以上に守ってやらねばと決意を固くさせた。
「はい。俺の炎です」
「・・・・・・」
「美味しいですか?」
獄寺が指輪から灯した炎に口をつけるウーノは、とても可愛らしい。
一般的に見て特別に容姿が秀でた子供というわけではないが、獄寺にとっては何よりも特別な顔立ちをしていた。
はむはむと無言で炎を咀嚼する姿をビデオに納めたいが、ビデオを取るには席を立たねばならず、人を使おうにも部下は部屋から追い出してあった。
自業自得の結果に明日からは場所を移動させようと固く誓い、せめても目に焼き付けようと咀嚼する子供をじっと見詰める。
可愛い、愛しい、特別。
それはこの子供を見て別の人物を投影しているに他ならないと獄寺はきちんと自覚している。
だが彼の分身である以上、獄寺にとってこの子供は愛しい存在だった。
出していた炎から体を離したウーノが、不意に顔を上げる。
「もういいんですか?」
こくり、と頷いた子供は、獄寺の瞳を真っ直ぐと見つめてその桜色の唇を開いた。
「・・・ありがとう、隼人」
その声は、彼が良く知っているもので。
絶対に聞き違えることなどないと、断言できる相手のもので。
「え、ええええ!!?」
ぼん、と瞬時に顔を赤らめた獄寺は、呼ばれた名に暫く身動きが取れなかった。
獄寺隼人は現在幸せの真っ只中にいる。
どれ位幸せかというと、大の甘党である偉大なるボンゴレ十世が、極上スイーツバイキングの店を貸切にして可愛い女の子と可愛い子供を侍らしつつ、極甘ココアと特製チーズケーキを頬張りながら麗らかな一日を気合で捥ぎ取ったときと同じくらいに幸せである。
天国の雲の上を裸足でスキップしている気分だ。ちなみ敬うべき天使は膝の上にいる。
ふわふわの癖毛を揺らしながら、獄寺制作の等身大ナッツ人形(獄寺が誇る十代目コレクションアニマル匣シリーズの一つ)を抱き静かにしているウーノはうっとり見惚れてしまうほど可愛い。
ちなみに今日の彼のスタイルは黒の死神モードだ。
リボーンが愛用しているスーツをイメージした一品で、室内だからしていないがきっちりとボルサリーノも用意してある。
ちゃんとリボーンの銃に似せた玩具も渡してあるし、写真会も行った。
獄寺のマル秘十代目シリーズ(これはコレクションの中でも特別)に新たに頁が追加され、ほくほくとしている。
敬愛する十代目のための仕事を、彼の分身とも言える炎で構成されたウーノを膝に抱きこなす幸せ。
綱吉を中心として生きている獄寺にしか理解できない領域だろうが、普段はしかめっ面で仕事をしているはずの彼の顔がゆるゆるに緩む程度に彼は幸せオーラを垂れ流していた。
「詰まらなくありませんか、ウーノさん」
「・・・・・・」
言葉を話す代わりにふるふると頭を振って否定を表した彼に、獄寺の可愛過ぎるだろうゲージ振り切れそうになる。
だが鼻血を噴いて引かれるのは遠慮したいので気力で血流を押さえ込んだ。
最早人とは思えない域に達しているが、ある意味獄寺らしいとも言えよう。
「お腹、空きませんか」
「・・・・・・」
「ご飯食べます?」
「・・・・・・」
こくり、と頷く姿にぱっと輝かしい笑みを浮かべる。
実は、朝方綱吉のために作ったチーズケーキを特別に一切れだけあげようとしたら拒絶され密かに落ち込んでいたのだ。
リボーンに言われた言葉を忘れたわけではなかったが、これだけ似ているのだから嗜好も同じではないかと思いついての安易な行動に密かにダメージを受けていた。
見た目は同じだがウーノの感情表現は綱吉よりも控えめだ。
出会った当初からくるくる表情が変わる綱吉とは違い、彼の炎で作られた子供は常に眉を下げこちらの表情を伺っている。
それは中学生の頃行き過ぎた獄寺の行動に怯えた綱吉を思い出し、少しだけ切なくなるけれど、でもそれ以上に守ってやらねばと決意を固くさせた。
「はい。俺の炎です」
「・・・・・・」
「美味しいですか?」
獄寺が指輪から灯した炎に口をつけるウーノは、とても可愛らしい。
一般的に見て特別に容姿が秀でた子供というわけではないが、獄寺にとっては何よりも特別な顔立ちをしていた。
はむはむと無言で炎を咀嚼する姿をビデオに納めたいが、ビデオを取るには席を立たねばならず、人を使おうにも部下は部屋から追い出してあった。
自業自得の結果に明日からは場所を移動させようと固く誓い、せめても目に焼き付けようと咀嚼する子供をじっと見詰める。
可愛い、愛しい、特別。
それはこの子供を見て別の人物を投影しているに他ならないと獄寺はきちんと自覚している。
だが彼の分身である以上、獄寺にとってこの子供は愛しい存在だった。
出していた炎から体を離したウーノが、不意に顔を上げる。
「もういいんですか?」
こくり、と頷いた子供は、獄寺の瞳を真っ直ぐと見つめてその桜色の唇を開いた。
「・・・ありがとう、隼人」
その声は、彼が良く知っているもので。
絶対に聞き違えることなどないと、断言できる相手のもので。
「え、ええええ!!?」
ぼん、と瞬時に顔を赤らめた獄寺は、呼ばれた名に暫く身動きが取れなかった。
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