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>>ぴよりん様
こんばんは、ぴよりん様!
いつもコメントをありがとうございますw
ゾロの妄執は獄寺君のと違いますよね。
私的イメージですが、獄寺君は何となく視野が狭いイメージです。
その基準が綱吉で、愛を捧げるのは綱吉で、綱吉の存在こそが己の信念、みたいなイメージなのです。
それと比べるとゾロは自分の夢と野望を持ちぎらぎらしてるイメージが強いです。
二人とも甲乙つけれないくらいに大好きなんですけど!
ゾロは自分の野心を持っているけれど、変わってきましたよね?
ただ突き進むんじゃなく、何をしたいか、どうすればいいか、何が優先順位が高いか、何を守りたいのか。
縁の下の力持ちポジションでルフィに振り回されながら、黙々と考えている気がします。
ルフィは凄く自分に頓着がないなと私は良く思います。なので読んでいて怖いです。あんなに生命力に溢れているのに、海賊王になった瞬間に死んでしまいそうな儚さを感じる瞬間があるんです。
おかしいなぁと自分でも思うんですけど、とても不安です。
しかし彼らの再開後の旅は始まったばかり!これからも胸を高鳴らせて楽しみですw
拝啓、もいつも感想ありがとうございますw
勇者様一行は梅香と菊花の妨害によりがちんとフラグを叩き折られました★
伽羅にとっても所詮は気にする価値もない相手なので全く気にしてないですが、別フラグが立っています。
今回の更新は新キャラ登場に加え、さらにハークとアークのごり押しです。
勇者一行はモブキャラですが、ハークとアークはまだ出番ありなので(笑)
今日の更新で彼らは必死の泣き落とし(泣いてないですが)です。
香ちゃんも登場し、舞台はようやく二日目の折り返しです。
長い、長すぎる・・・と自分で自分に突っ込んでます。でも、どうにもならないのでタイトルだけでも何とかならないだろうかと頭を悩ませている最中です。
L2の小説をアップしたいと思いながらも、全てが流れ流れてどこどこ行くの~という感じに毎日が進んでおります(涙)
こんなサイトですが地味に頑張りますので、また是非遊びにいらして下さいw
Web拍手、ありがとうございました!!
こんばんは、ぴよりん様!
いつもコメントをありがとうございますw
ゾロの妄執は獄寺君のと違いますよね。
私的イメージですが、獄寺君は何となく視野が狭いイメージです。
その基準が綱吉で、愛を捧げるのは綱吉で、綱吉の存在こそが己の信念、みたいなイメージなのです。
それと比べるとゾロは自分の夢と野望を持ちぎらぎらしてるイメージが強いです。
二人とも甲乙つけれないくらいに大好きなんですけど!
ゾロは自分の野心を持っているけれど、変わってきましたよね?
ただ突き進むんじゃなく、何をしたいか、どうすればいいか、何が優先順位が高いか、何を守りたいのか。
縁の下の力持ちポジションでルフィに振り回されながら、黙々と考えている気がします。
ルフィは凄く自分に頓着がないなと私は良く思います。なので読んでいて怖いです。あんなに生命力に溢れているのに、海賊王になった瞬間に死んでしまいそうな儚さを感じる瞬間があるんです。
おかしいなぁと自分でも思うんですけど、とても不安です。
しかし彼らの再開後の旅は始まったばかり!これからも胸を高鳴らせて楽しみですw
拝啓、もいつも感想ありがとうございますw
勇者様一行は梅香と菊花の妨害によりがちんとフラグを叩き折られました★
伽羅にとっても所詮は気にする価値もない相手なので全く気にしてないですが、別フラグが立っています。
今回の更新は新キャラ登場に加え、さらにハークとアークのごり押しです。
勇者一行はモブキャラですが、ハークとアークはまだ出番ありなので(笑)
今日の更新で彼らは必死の泣き落とし(泣いてないですが)です。
香ちゃんも登場し、舞台はようやく二日目の折り返しです。
長い、長すぎる・・・と自分で自分に突っ込んでます。でも、どうにもならないのでタイトルだけでも何とかならないだろうかと頭を悩ませている最中です。
L2の小説をアップしたいと思いながらも、全てが流れ流れてどこどこ行くの~という感じに毎日が進んでおります(涙)
こんなサイトですが地味に頑張りますので、また是非遊びにいらして下さいw
Web拍手、ありがとうございました!!
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自分の生活環境はそれほど恵まれたものではないと神楽は知っている。
中国の山奥に暮らす特殊一族の末裔。
人の出入りすら稀な地域で神楽は育った。
家族構成は父母兄自分。一般的なものだと思う。
母親が病弱だったのも、父が出稼ぎに出ていたのも、それほど珍しいものではなかっただろう。
ただ少しだけ兄がとんでも反抗期で、父が家に立寄らず、死に掛けの母を年端もいかない神楽独りで面倒見ていた部分だろうか。
気が付けば神楽は独りだった。
「───何の用アルか」
苛立ちを含んだ冷たい声。
分厚い瓶底めがねの奥から鋭い視線で睨み付けた相手は、ひょいと肩を竦めると唇を持ち上げた。
神楽より頭一つは優に高い男は、近隣でも有名な不良高校の制服を着ている。
飄々とした顔で笑っているが、彼がとでもない食わせものだと、本当に心の奥底から嫌だと思うが知っていた。
無精ひげを伸ばしむさ苦しい髪形をした男───阿伏兎は、眉を下げて笑った。
「おいおい、随分つれねぇ反応じゃないか。もう少し優しくしてくれてもいいんじゃない?」
「何で私がお前に優しくしてやらなきゃいけないアルか。優しさが欲しけりゃそれなりの見返りが必要アル。お前なら・・・そうネ、酢昆布百年分で一分間の優しさをくれてやるアル」
「酢昆布百年分って一年分の消費量が判んねぇよ。夜兎族の生き残りであるお前の消費量は半端ねぇだろうが?それでもたった一分間か?」
「当然ネ。そもそも知り合い未満のおっさんと話してるだけでもありがたいと思うヨロシ」
苦虫を噛み殺した表情で嘯く神楽に阿伏兎はうっそりと嗤う。
「そんなに警戒しなさんな。俺はお前に何もしねぇよ」
「───信じられないアル」
「哀しいねぇ。数少ない同胞なのに、随分とつれない態度だ」
「欠片も悲しんでないくせに悲しむフリはやめるアル。うっかり足が滑っちゃいそうネ」
強く睨めば何が楽しいのか彼は益々笑みを深めた。
この男は神楽にとって心安らげる存在ではない。
彼は、銀八やZ組の生徒とは違う、危険な香がぷんぷんと漂ってきた。
争いを好み、力で上下を決める、弱者を好まない排他的な人間の放つ腐敗臭は神楽は嫌いだ。
どれだけ穏やかな雰囲気を纏い擬態しようとも、同じ一族だからこそ神楽は騙せない。
「さっさとご主人様のとこに帰るヨロシ。私はお前らと馴れ合う気はないネ」
「俺は、同胞とは仲良くしてぇんだけどな。共食いは嫌いなんだ」
「ならさっさと失せるヨロシ。私は『そっち』には行かないアル」
「・・・もったいねぇな。お前さんほど才能がある奴は同族でも少ねぇんだぞ?」
「関係ないネ。私は喧嘩に明け暮れる青春を送る気はないアル」
つん、と顎を反らせば微かに苦笑した気配が伝わってきた。
「平和主義の夜兎なんて聞いたことないな」
「放っておくアル。私はマフィアにも華僑にもやくざにも興味ないネ。私は将来白馬に乗った王子様に首輪つけて飼い殺すアル。左団扇でがっぽがっぽヨ」
「・・・・・・自力で成長したのなら、多少の性格の歪みは仕方ないもんだろうな」
「余計なお世話アル!このまだ高校生でありながらダイオキシンにも勝る加齢臭を発するおっさんもどき、略してマダオが!」
「そんな無理して略さなくてもいいだろうが」
瓶底めがねの奥から睨む神楽に、降参とばかりに両手を挙げた阿伏兎は肩を竦めると踵を返した。
未だに高校の制服を纏う二つ年上の男(細かいところは突っ込んでいけない)は、踵の潰れた靴を引きずって歩く。
漸く去っていく姿に、それでも警戒心を緩めず睨んでいると、不意に立ち止まり顔だけでこちらを見た。
「また、来るわ」
「もう来るな!」
何か投げつけるものはないかと探したが、整理された路面には残念ながら石礫一つ落ちていなかった。
歯噛みする神楽にゆったりした笑みを浮かべると、今度こそ男は去っていった。
ただの知り合い以下の存在だが、やはり彼は苦手だと、鞄から出した酢昆布を噛み締めて器用に唇を尖らせた。
中国の山奥に暮らす特殊一族の末裔。
人の出入りすら稀な地域で神楽は育った。
家族構成は父母兄自分。一般的なものだと思う。
母親が病弱だったのも、父が出稼ぎに出ていたのも、それほど珍しいものではなかっただろう。
ただ少しだけ兄がとんでも反抗期で、父が家に立寄らず、死に掛けの母を年端もいかない神楽独りで面倒見ていた部分だろうか。
気が付けば神楽は独りだった。
「───何の用アルか」
苛立ちを含んだ冷たい声。
分厚い瓶底めがねの奥から鋭い視線で睨み付けた相手は、ひょいと肩を竦めると唇を持ち上げた。
神楽より頭一つは優に高い男は、近隣でも有名な不良高校の制服を着ている。
飄々とした顔で笑っているが、彼がとでもない食わせものだと、本当に心の奥底から嫌だと思うが知っていた。
無精ひげを伸ばしむさ苦しい髪形をした男───阿伏兎は、眉を下げて笑った。
「おいおい、随分つれねぇ反応じゃないか。もう少し優しくしてくれてもいいんじゃない?」
「何で私がお前に優しくしてやらなきゃいけないアルか。優しさが欲しけりゃそれなりの見返りが必要アル。お前なら・・・そうネ、酢昆布百年分で一分間の優しさをくれてやるアル」
「酢昆布百年分って一年分の消費量が判んねぇよ。夜兎族の生き残りであるお前の消費量は半端ねぇだろうが?それでもたった一分間か?」
「当然ネ。そもそも知り合い未満のおっさんと話してるだけでもありがたいと思うヨロシ」
苦虫を噛み殺した表情で嘯く神楽に阿伏兎はうっそりと嗤う。
「そんなに警戒しなさんな。俺はお前に何もしねぇよ」
「───信じられないアル」
「哀しいねぇ。数少ない同胞なのに、随分とつれない態度だ」
「欠片も悲しんでないくせに悲しむフリはやめるアル。うっかり足が滑っちゃいそうネ」
強く睨めば何が楽しいのか彼は益々笑みを深めた。
この男は神楽にとって心安らげる存在ではない。
彼は、銀八やZ組の生徒とは違う、危険な香がぷんぷんと漂ってきた。
争いを好み、力で上下を決める、弱者を好まない排他的な人間の放つ腐敗臭は神楽は嫌いだ。
どれだけ穏やかな雰囲気を纏い擬態しようとも、同じ一族だからこそ神楽は騙せない。
「さっさとご主人様のとこに帰るヨロシ。私はお前らと馴れ合う気はないネ」
「俺は、同胞とは仲良くしてぇんだけどな。共食いは嫌いなんだ」
「ならさっさと失せるヨロシ。私は『そっち』には行かないアル」
「・・・もったいねぇな。お前さんほど才能がある奴は同族でも少ねぇんだぞ?」
「関係ないネ。私は喧嘩に明け暮れる青春を送る気はないアル」
つん、と顎を反らせば微かに苦笑した気配が伝わってきた。
「平和主義の夜兎なんて聞いたことないな」
「放っておくアル。私はマフィアにも華僑にもやくざにも興味ないネ。私は将来白馬に乗った王子様に首輪つけて飼い殺すアル。左団扇でがっぽがっぽヨ」
「・・・・・・自力で成長したのなら、多少の性格の歪みは仕方ないもんだろうな」
「余計なお世話アル!このまだ高校生でありながらダイオキシンにも勝る加齢臭を発するおっさんもどき、略してマダオが!」
「そんな無理して略さなくてもいいだろうが」
瓶底めがねの奥から睨む神楽に、降参とばかりに両手を挙げた阿伏兎は肩を竦めると踵を返した。
未だに高校の制服を纏う二つ年上の男(細かいところは突っ込んでいけない)は、踵の潰れた靴を引きずって歩く。
漸く去っていく姿に、それでも警戒心を緩めず睨んでいると、不意に立ち止まり顔だけでこちらを見た。
「また、来るわ」
「もう来るな!」
何か投げつけるものはないかと探したが、整理された路面には残念ながら石礫一つ落ちていなかった。
歯噛みする神楽にゆったりした笑みを浮かべると、今度こそ男は去っていった。
ただの知り合い以下の存在だが、やはり彼は苦手だと、鞄から出した酢昆布を噛み締めて器用に唇を尖らせた。
いろは順お題
--お題サイト:afaikさまより--
この船で一番ルフィを理解しているのは、誇張でも自慢でもなんでもなく、相棒である自分だ。
他の船員が彼を理解していないのではないし、ルフィが彼らを信用していないのではない。
ただ、現実問題として、誰よりルフィを理解できるのはゾロだったというだけの話だ。
潮風に髪を揺らし心地良さそうに目を細めるルフィは、年よりも幼く見える。
戦っているときの背筋が震える危うい迫力はそこになく、楽しげに笑う子供がいるだけだ。
間の抜けた表情はいかにもルフィらしいもので、甲板で昼寝をしながら彼の様子を伺っていたゾロは一つため息を零した。
ゾロは強くなった。
東の海で自分は強いと思い込んでいた頃の、何十倍も、あるいは何百倍も強くなった。
強くなければ生き残れなかったし、強くなければ彼に付いていけないから強くなった。
ルフィと共に居る上での最低条件が強くなることだった。
世界最強の剣豪になるため努力は欠かさなかったが、それ以前の問題で生きるために強くあった。
ルフィの隣に居るのは否応にも経験を積むと同意で、彼の傍を望むのであれば生きる力を養うのが必須だ。
何もかも自分基準なルフィは清々しいまでに我侭で、自分がしたいと望んだ何もかもを押し通す。
望んで歩く修羅の道。
ルフィの隣は強くなければ立てない位置だ。
トラブル体質な彼に巻き込まれ戦うのは楽しいし、自分が強くなるのは純粋に嬉しい。
だが、同時に酷く怖い。
ルフィは、自分の仲間に強い執着を持っている。
一度手に入れたものを手放す選択肢は基本的に持ってないのだろう。
強欲で傲慢なルフィだが、それを心地よく思わない奴は彼の船に乗っていない。
とんでもなく我侭な奴だから、『欲しい』と望めば必ず仲間に引き込もうとする。
他に仲間がいれば別だが、そうでなければ相手の都合も考えないで欲しがる男だ。
そして彼が望めばそれを無条件に助けようとする自分は心底馬鹿だ。
つまるとこルフィの仲間に対する執着は、仲間の彼に対する執着と等しく同じなのだろう。
だからこそゾロは懼れる。
いつか来るかもしれない、もしもの未来を。
一度だけ本気で覚悟した、いざというときの話を。
ルフィの執着は凄まじい。
己の内に入れたものは無条件で守り、助けようとする。
ゾロはそんなルフィを助けるし、必要とされなくとも傍に居ると決めている。
命を懸けて戦うのは嫌いじゃない。
強い敵は心が躍るし、自分の強さを図れるのはそこから先の標となる。
負ける気は微塵もない。
どんな敵も目の前に立ち塞がるのなら、自分たちの道を閉ざす気なら消し去る。
そう、決めている。
だが現実と決意は違う。
死に急がなくとも、死から迫ってくる場合もある。
何も知らず走っていられた、東の海とは違う。
世界は広く、強い敵は数多い。
だから、怖い。
いつか──────いつか、ルフィが自分から命を絶つのではないかと。
彼の執着は仲間に向いている。
自分への執着は、とても希薄だ。
傷つくのも死に掛けるのも懼れない。
求める全てを全身で求め、その癖潔すぎる部分があった。
自分が納得できれば、自分の死を厭わない。
そんな危うさがルフィにはあった。
それがゾロにこの上ない恐怖を与える。
ローグタウンで死に掛けた彼は、笑っていた。
ルフィにとって死の概念はその程度で、いっそ清々しいほどだ。
殴り倒しても懇々と説教しても、きっと通用しない。
それがモンキー・D・ルフィという男だから。
もしルフィが自分を残して死んだら、ゾロは耐え切れるかわからない。
今やルフィの存在はゾロの野心を越えている。
野望が叶わなかった時は腹を切って侘びを入れろと叫んだ日は今では遠い。
侘びを入れても生きて欲しいと、望んでしまっているのだ。
「・・・阿呆が」
ゾロの気持ちも知らないで、ルフィはサニー号の船首に胡坐を掻いて鼻歌を歌っている。
馬鹿みたいに暢気な光景で、心地よすぎる平和な空気。
メリハリの利いた生活はゾロの肌に合っており、それ以上に彼の存在がゾロの魂に合っていた。
眺めすぎたのか、視線に気付いたらしいルフィがくるりと首をこちらに向ける。
しししと彼独特の笑い声が聞こえそうなほど、笑顔は上機嫌だった。
「・・・ど阿呆が」
先ほどの呟きを律儀に訂正すると、船首から飛び降りたルフィを尻目に瞼を閉じる。
いつか来るかもしれない、いざというときの話。
それを考えるのは今でなくてもいいはずだと、近づく気配に心を和らげ小さく嗤った。
--お題サイト:afaikさまより--
この船で一番ルフィを理解しているのは、誇張でも自慢でもなんでもなく、相棒である自分だ。
他の船員が彼を理解していないのではないし、ルフィが彼らを信用していないのではない。
ただ、現実問題として、誰よりルフィを理解できるのはゾロだったというだけの話だ。
潮風に髪を揺らし心地良さそうに目を細めるルフィは、年よりも幼く見える。
戦っているときの背筋が震える危うい迫力はそこになく、楽しげに笑う子供がいるだけだ。
間の抜けた表情はいかにもルフィらしいもので、甲板で昼寝をしながら彼の様子を伺っていたゾロは一つため息を零した。
ゾロは強くなった。
東の海で自分は強いと思い込んでいた頃の、何十倍も、あるいは何百倍も強くなった。
強くなければ生き残れなかったし、強くなければ彼に付いていけないから強くなった。
ルフィと共に居る上での最低条件が強くなることだった。
世界最強の剣豪になるため努力は欠かさなかったが、それ以前の問題で生きるために強くあった。
ルフィの隣に居るのは否応にも経験を積むと同意で、彼の傍を望むのであれば生きる力を養うのが必須だ。
何もかも自分基準なルフィは清々しいまでに我侭で、自分がしたいと望んだ何もかもを押し通す。
望んで歩く修羅の道。
ルフィの隣は強くなければ立てない位置だ。
トラブル体質な彼に巻き込まれ戦うのは楽しいし、自分が強くなるのは純粋に嬉しい。
だが、同時に酷く怖い。
ルフィは、自分の仲間に強い執着を持っている。
一度手に入れたものを手放す選択肢は基本的に持ってないのだろう。
強欲で傲慢なルフィだが、それを心地よく思わない奴は彼の船に乗っていない。
とんでもなく我侭な奴だから、『欲しい』と望めば必ず仲間に引き込もうとする。
他に仲間がいれば別だが、そうでなければ相手の都合も考えないで欲しがる男だ。
そして彼が望めばそれを無条件に助けようとする自分は心底馬鹿だ。
つまるとこルフィの仲間に対する執着は、仲間の彼に対する執着と等しく同じなのだろう。
だからこそゾロは懼れる。
いつか来るかもしれない、もしもの未来を。
一度だけ本気で覚悟した、いざというときの話を。
ルフィの執着は凄まじい。
己の内に入れたものは無条件で守り、助けようとする。
ゾロはそんなルフィを助けるし、必要とされなくとも傍に居ると決めている。
命を懸けて戦うのは嫌いじゃない。
強い敵は心が躍るし、自分の強さを図れるのはそこから先の標となる。
負ける気は微塵もない。
どんな敵も目の前に立ち塞がるのなら、自分たちの道を閉ざす気なら消し去る。
そう、決めている。
だが現実と決意は違う。
死に急がなくとも、死から迫ってくる場合もある。
何も知らず走っていられた、東の海とは違う。
世界は広く、強い敵は数多い。
だから、怖い。
いつか──────いつか、ルフィが自分から命を絶つのではないかと。
彼の執着は仲間に向いている。
自分への執着は、とても希薄だ。
傷つくのも死に掛けるのも懼れない。
求める全てを全身で求め、その癖潔すぎる部分があった。
自分が納得できれば、自分の死を厭わない。
そんな危うさがルフィにはあった。
それがゾロにこの上ない恐怖を与える。
ローグタウンで死に掛けた彼は、笑っていた。
ルフィにとって死の概念はその程度で、いっそ清々しいほどだ。
殴り倒しても懇々と説教しても、きっと通用しない。
それがモンキー・D・ルフィという男だから。
もしルフィが自分を残して死んだら、ゾロは耐え切れるかわからない。
今やルフィの存在はゾロの野心を越えている。
野望が叶わなかった時は腹を切って侘びを入れろと叫んだ日は今では遠い。
侘びを入れても生きて欲しいと、望んでしまっているのだ。
「・・・阿呆が」
ゾロの気持ちも知らないで、ルフィはサニー号の船首に胡坐を掻いて鼻歌を歌っている。
馬鹿みたいに暢気な光景で、心地よすぎる平和な空気。
メリハリの利いた生活はゾロの肌に合っており、それ以上に彼の存在がゾロの魂に合っていた。
眺めすぎたのか、視線に気付いたらしいルフィがくるりと首をこちらに向ける。
しししと彼独特の笑い声が聞こえそうなほど、笑顔は上機嫌だった。
「・・・ど阿呆が」
先ほどの呟きを律儀に訂正すると、船首から飛び降りたルフィを尻目に瞼を閉じる。
いつか来るかもしれない、いざというときの話。
それを考えるのは今でなくてもいいはずだと、近づく気配に心を和らげ小さく嗤った。
いろは順お題
--お題サイト:afaikさまより--
どうして自分は死んでいないのだろう。
鈍い色をした厚く重い雲から降ってくる雫を瞼も閉じずに受けながら『それ』は自問する。
自分の体より一回りほど大きな平たい岩の上で、寒さに身を震わせる。
防寒対策として体を丸めるが、濡れた毛並みでは僅かな暖も取れなかった。
風が強くなり虚弱化した『それ』を容赦なく嬲る。
寒いと感じるより、最早風の襲撃は痛かった。
雨脚はどんどんと強くなる。
小さかった雨粒は成長を遂げ、今では音を立てて『それ』にぶち当たった。
だが啼く体力も、助けを求める相手もいない『それ』は、帰ってこないと判っている相手を待つためにただ小さくなる。
『それ』にとって何年も何年も繰り返した一日が、今日も通り過ぎるだけだった。
『それ』は物心ついたときにはすでに一人で居た。
否、正確に言えば一人ではない。
母親も彼女の主も、そして兄妹もきちんと存在した。
だが、その中で一人だった。
『それ』の母親は強大な力を持ち、『それ』の兄妹も母親に準じる力を持っていた。
見た目も艶やかで美しく、ただ派手なだけと称される『それ』とは見た目も中身も存在が違った。
確かに同じ血が流れていても、『それ』は名すら与えられず群れの中で独りだった。
『それ』の力は血統を誇る母親には汚点で、『それ』の存在は力を望む彼女の主からは不要だと断じられた。
『それ』がこの場所に置いていかれた日も、今日と同じで雨が降っていた。
雨風を避ける天上も壁もないこの場所で、きちんと座ったとき、『それ』は生まれて初めて母親とその主に誉められた。
”待て”と命令され、『それ』は言葉に従った。
母親と兄妹と、そして彼女達の主が去る姿をずっと独りで見送った。
置いてかれたのは、捨てられたのはわかっていた。
わかった上で『それ』は満足していた。
生まれて初めて誉められて、生まれて初めて笑いかけてもらえた。
『それ』にとって、これ以上の喜びはなく幸せはなかった。
だから『それ』は待ち続ける事にした。
いつか、もしかして母親達がこの場を通る時、自分がここに居ればまた誉めてもらえるかもしれないから、と。
涙を零すように雨を降らす雲をじっと見詰める。
別れたあの日からずっとこの場所に居るため、体力は著しく低下していた。
大気から必要な養分は摂取できるが、肉体を維持するだけで精一杯で、骨と皮だけになった体は毛艶も悪くみすぼらしい。
以前はこの道を通る人間が声をかけてくれていたが、今ではそれもなくなった。
誰からも必要とされない。
生きる理由を見つけられない。
それなのに、どうして───死ぬのは出来ないのだろう。
空の色が一層黒く染まっていく。
鈍色だった雲は闇色へと移行し始めた。
意識は朦朧として体の感覚は失われていく。
どうして自分は生まれたのだろう。
どうして自分は存在するのだろう。
どうして自分は望まれないのだろう。
どうして自分は拒絶されるのだろう。
どうして、どうしてどうして──────。
考えは纏まらず、意思を持った瞬間からの疑問はやはり解決できない。
「ぅ・・・」
声帯を震わせ声を出してみる。
雨音にすらかき消される音は、誰に届くわけでもない。
知っているのに声を出したのは、まだ残る生存本能故なのだろうか。
体から力が抜け、瞼を持ち上げる力もなくなった。
掠れた視界の奥で、自分に伸ばされた手があったなど。
そんなの夢にしか過ぎないだろう。
--お題サイト:afaikさまより--
どうして自分は死んでいないのだろう。
鈍い色をした厚く重い雲から降ってくる雫を瞼も閉じずに受けながら『それ』は自問する。
自分の体より一回りほど大きな平たい岩の上で、寒さに身を震わせる。
防寒対策として体を丸めるが、濡れた毛並みでは僅かな暖も取れなかった。
風が強くなり虚弱化した『それ』を容赦なく嬲る。
寒いと感じるより、最早風の襲撃は痛かった。
雨脚はどんどんと強くなる。
小さかった雨粒は成長を遂げ、今では音を立てて『それ』にぶち当たった。
だが啼く体力も、助けを求める相手もいない『それ』は、帰ってこないと判っている相手を待つためにただ小さくなる。
『それ』にとって何年も何年も繰り返した一日が、今日も通り過ぎるだけだった。
『それ』は物心ついたときにはすでに一人で居た。
否、正確に言えば一人ではない。
母親も彼女の主も、そして兄妹もきちんと存在した。
だが、その中で一人だった。
『それ』の母親は強大な力を持ち、『それ』の兄妹も母親に準じる力を持っていた。
見た目も艶やかで美しく、ただ派手なだけと称される『それ』とは見た目も中身も存在が違った。
確かに同じ血が流れていても、『それ』は名すら与えられず群れの中で独りだった。
『それ』の力は血統を誇る母親には汚点で、『それ』の存在は力を望む彼女の主からは不要だと断じられた。
『それ』がこの場所に置いていかれた日も、今日と同じで雨が降っていた。
雨風を避ける天上も壁もないこの場所で、きちんと座ったとき、『それ』は生まれて初めて母親とその主に誉められた。
”待て”と命令され、『それ』は言葉に従った。
母親と兄妹と、そして彼女達の主が去る姿をずっと独りで見送った。
置いてかれたのは、捨てられたのはわかっていた。
わかった上で『それ』は満足していた。
生まれて初めて誉められて、生まれて初めて笑いかけてもらえた。
『それ』にとって、これ以上の喜びはなく幸せはなかった。
だから『それ』は待ち続ける事にした。
いつか、もしかして母親達がこの場を通る時、自分がここに居ればまた誉めてもらえるかもしれないから、と。
涙を零すように雨を降らす雲をじっと見詰める。
別れたあの日からずっとこの場所に居るため、体力は著しく低下していた。
大気から必要な養分は摂取できるが、肉体を維持するだけで精一杯で、骨と皮だけになった体は毛艶も悪くみすぼらしい。
以前はこの道を通る人間が声をかけてくれていたが、今ではそれもなくなった。
誰からも必要とされない。
生きる理由を見つけられない。
それなのに、どうして───死ぬのは出来ないのだろう。
空の色が一層黒く染まっていく。
鈍色だった雲は闇色へと移行し始めた。
意識は朦朧として体の感覚は失われていく。
どうして自分は生まれたのだろう。
どうして自分は存在するのだろう。
どうして自分は望まれないのだろう。
どうして自分は拒絶されるのだろう。
どうして、どうしてどうして──────。
考えは纏まらず、意思を持った瞬間からの疑問はやはり解決できない。
「ぅ・・・」
声帯を震わせ声を出してみる。
雨音にすらかき消される音は、誰に届くわけでもない。
知っているのに声を出したのは、まだ残る生存本能故なのだろうか。
体から力が抜け、瞼を持ち上げる力もなくなった。
掠れた視界の奥で、自分に伸ばされた手があったなど。
そんなの夢にしか過ぎないだろう。
>>瀬良様
はじめまして、瀬良様!
国高と申します。
どこでも一緒シリーズを読んでくださってありがとうございますw
今回は獄寺君篇と銘打ち頑張っていたのですが、ミニツナを気に入ってくださって嬉しいです。
他の守護者バージョンはまだ先になりそうですが、がんばりますのでまた是非遊びにいらして下さい!
マイペースなサイトですが地味に頑張ります。
Wen拍手、ありがとうございました!!
>>ぴよりん様
こんばんは、ぴよりん様w
いつも感想ありがとうございます!
どこでも一緒、漸く佳境に入ってくれて内心ホッとしております。
気がつけば彼らの同居も6日目。
獄寺君の心のシャッターは全力で切られている最中でしょう(笑)
ワンピの片思いSSSも感想ありがとうございますw
私のサイト内でワニとハンコックはほぼ存在しないに等しいのですが、短文なので出してみました。
ハンコックさんは登場以来どんどんと天然ぶりが発揮され、実は大好きなキャラクターですw
なのでぴよりん様も好きになってくださると凄く嬉しいです!!
別サイトの更新というと、あれですね?
私はBASA●Aは一回しかプレイしてないのでピンと来なかったですが、そう言えば出てましたよね!
私名前の響きがかなり好きで、自分ちの犬は『大福』と『レト』なのに、柴犬系なら絶対に『小太郎』と決めてましたw
ちなみに大福はコーギーで、レトはゴールデンです★
私が嵌ってるゲーム、シナリオはお勧めですが戦闘がかなり苦になると思います。
レベル引継ぎできるのでまだマシですが、タイムラグが相当厳しいです。
でも攻略キャラの年齢層もそうとう幅広く、公式のハーレムEDは本気でお勧めです!
コルダとか遙かの大団円EDなんて目じゃないです。
本気で取り合ってますから!全力で!!
絵が綺麗なので余計にうはうはですw少しの不便は我慢できるくらいに、『私』は好きですw
でも好みがあるので、もし検討下さるならご購入前は公式サイトをご覧下さいねw
あれは、システム本当に辛い部分ありますから・・・(涙)
私も現在毎日銀魂DVDを鑑賞してます!
吉原篇の神楽ちゃん大好きでアブトとの戦いをえんえんと回想したり、4の1の将軍様のカッティングシーンも繰り返してます。
吉原篇は新八ちょっと格好よかったデス★
神楽ちゃんを・・・神楽ちゃんを、放せぇ!とか、神楽ちゃんは僕が守るとかw
何かに嵌ってると時間が短く感じますよね!
凄く良く判ります!!
秋の夜長にガンプラ制作・・・うちの親戚と同じで少し微笑ましいですw
作りこむ人はとことん作りこまれますからね~。
夜更かししすぎて体調を崩さないよう、お互いに気をつけましょうねw
また是非遊びにいらして下さい!
Web拍手、ありがとうございました!!
はじめまして、瀬良様!
国高と申します。
どこでも一緒シリーズを読んでくださってありがとうございますw
今回は獄寺君篇と銘打ち頑張っていたのですが、ミニツナを気に入ってくださって嬉しいです。
他の守護者バージョンはまだ先になりそうですが、がんばりますのでまた是非遊びにいらして下さい!
マイペースなサイトですが地味に頑張ります。
Wen拍手、ありがとうございました!!
>>ぴよりん様
こんばんは、ぴよりん様w
いつも感想ありがとうございます!
どこでも一緒、漸く佳境に入ってくれて内心ホッとしております。
気がつけば彼らの同居も6日目。
獄寺君の心のシャッターは全力で切られている最中でしょう(笑)
ワンピの片思いSSSも感想ありがとうございますw
私のサイト内でワニとハンコックはほぼ存在しないに等しいのですが、短文なので出してみました。
ハンコックさんは登場以来どんどんと天然ぶりが発揮され、実は大好きなキャラクターですw
なのでぴよりん様も好きになってくださると凄く嬉しいです!!
別サイトの更新というと、あれですね?
私はBASA●Aは一回しかプレイしてないのでピンと来なかったですが、そう言えば出てましたよね!
私名前の響きがかなり好きで、自分ちの犬は『大福』と『レト』なのに、柴犬系なら絶対に『小太郎』と決めてましたw
ちなみに大福はコーギーで、レトはゴールデンです★
私が嵌ってるゲーム、シナリオはお勧めですが戦闘がかなり苦になると思います。
レベル引継ぎできるのでまだマシですが、タイムラグが相当厳しいです。
でも攻略キャラの年齢層もそうとう幅広く、公式のハーレムEDは本気でお勧めです!
コルダとか遙かの大団円EDなんて目じゃないです。
本気で取り合ってますから!全力で!!
絵が綺麗なので余計にうはうはですw少しの不便は我慢できるくらいに、『私』は好きですw
でも好みがあるので、もし検討下さるならご購入前は公式サイトをご覧下さいねw
あれは、システム本当に辛い部分ありますから・・・(涙)
私も現在毎日銀魂DVDを鑑賞してます!
吉原篇の神楽ちゃん大好きでアブトとの戦いをえんえんと回想したり、4の1の将軍様のカッティングシーンも繰り返してます。
吉原篇は新八ちょっと格好よかったデス★
神楽ちゃんを・・・神楽ちゃんを、放せぇ!とか、神楽ちゃんは僕が守るとかw
何かに嵌ってると時間が短く感じますよね!
凄く良く判ります!!
秋の夜長にガンプラ制作・・・うちの親戚と同じで少し微笑ましいですw
作りこむ人はとことん作りこまれますからね~。
夜更かししすぎて体調を崩さないよう、お互いに気をつけましょうねw
また是非遊びにいらして下さい!
Web拍手、ありがとうございました!!
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