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いつか どうしても 悲しいときに
--お題サイト:afaikさまより--
*4部作です。


■と  吐息に全部を溶かすから、言葉は信じないでくれ

「跳ね馬ディーノ。あなたには日本へ渡ってもらう」


顔色一つ変えずに告げれば、珍しいことにマフィアのボスとして綱吉の前に立つ彼はぴくりと眉を動かした。
兄貴分としてなら表情豊かな人だが、今の彼はただのディーノとしているのではない。
ボンゴレの同盟ファミリーの一員として存在するはずなのに、誰よりそれを理解している彼らしくない表情の変化だった。
自身の机の上に両肘をつき、汲んだ掌の上に顎を乗せた綱吉はそれを下から見上げるように観察しながら目を細める。
今の自分は彼の弟分ではなくディーノの上に立つ人間として指示を出しているのだ。
これしきで動揺されてはとても先に進めない。
何しろ彼は重要な駒の一つとして組み込まれている。

綱吉の僅かな表情の変化に気がついたのか、ディーノはまた表情を消した。
黒のスーツといういでだちも含め、今の彼を普段の陽気な兄貴と捉えるものは居ないだろう。
それくらいぴりぴりとした雰囲気を纏った彼は、薄い唇をゆっくりと持ち上げた。


「お言葉ですが、ドン・ボンゴレ。それではイタリア本部の守りが手薄になります。それとも───強固なボンゴレの守りには私のような中堅マフィアなど必要ないということでしょうか?」
「・・・本当に言葉が過ぎるな、跳ね馬。だがその疑問も最もだ」
「なら」
「しかし君に質問権はない。『Si o No?』と聞いている」


猛獣が獲物を狙うよう、じりじりとディーノを追い詰める。
普段の穏やかとも言える気性を知る人間からすればこの変化は劇的らしい。
兄弟子である彼も優秀だったろうが、綱吉はリボーンに最高傑作と言わしめた『作品』だ。
瞬き一つで雰囲気を一変させる術も、相手を精神的に追い詰める術も心得ている。
露にした苛立ちは作り出したもので本気ではないが関係ない。
見せるための怒りがあると、この立場になり始めて知った。
権力を最大限に利用しなくてはいけない場面が時としてあり、綱吉にとっては今この瞬間がまさしくそれだった。


「俺はお願いしてるんじゃない」
「・・・・・・」
「キャバッローネファミリーの長、跳ね馬ディーノ。同盟ファミリーの中でも一際篤い忠心を捧げる君を俺は信頼している。その信頼に応えて欲しいと、そう望んでいるだけだ」


言葉は全くの嘘じゃない。
ドン・キャバッローネとして彼の耳にも様々な情報が入ってきているはずだ。
イタリアはボンゴレだけでなくキャバッローネの本拠地もある。
それを含めてこの地を離れ難いのだろうが、彼の気持ちを理解した上で、それでも綱吉はディーノに動いてもらわなくてはならなかった。

彼自身が育てたと言っても過言ではない、過去の雲雀のサポート役として。
現代のリボーンが居ない今、雲雀を扱えるのはディーノくらいだ。
ぎりぎりまでイタリアに残ってもらって構わないが、最悪過去と現在が入れ替わる頃には日本に居て欲しい。


「出発時期は再来週の俺が奴らと対談する当日。一番奴らの監視が薄くなる時間帯に立ってくれ」
「っ!?それじゃ俺はドン・ボンゴレの護衛にすら加わるなと言うことですか?」
「そうなるな。話はそれだけだ」


行っていいと手を振れば、ぎりりと奥歯を噛み締める音がここまで聞こえた。
だが、前言を撤回する気はない。
信頼しているファミリーだと告げながら、その実一番重要に見えるミルフィオーレとの会談には連れて行かないと言われればこの反応も妥当だろう。
場には綱吉だけでなく幾人かの同盟ファミリーのボスも同席する手筈になっている。
大よそ処刑を見届けるメンバーとして連れて来いという意味だろうから、誰にするかも選び終えていた。
少なくとも───綱吉の盾になろうとする忠臣は、そこに居てはいけない。
筋書きが狂うし、役立つ人物は書いた筋書きに登場してもらいたかった。

一礼すると背を向けたディーノは真っ直ぐに出口へ向かう。
ドアノブに手を掛けたところで動きを止めると、溜まらずに口に出したとばかりに迸る感情を露にした。


「これは独り言です」
「・・・・・・」
「頼むから、死なないでくれツナ。お前まで居なくなれば、俺は───本気で死にたくなる


苦渋を滲ませた声は、ファミリーの長として綱吉の前で出すには不適切だ。
だが信頼する師を失った弟を心配する兄としては妥当なもので、だからこそ何も言わず綱吉はそれを許容した。

静かに姿を消した彼の残像を追うように瞳を細め、うっそりと溜め込んだ気持ちを吐き出す。


「それは俺の台詞です、ディーノさん。どうか、ご武運を」


今からバトンタッチする綱吉ではなく、きっと彼にこそ必要な祈りであろうから。


■き  君を愛するのはあまりにも簡単すぎた

背後をちょろちょろとする気配に綱吉は嘆息した。
運よく今日は連れてる護衛が笹川で、ちらりと視線を上げると心得たように頷く。
一言と断ってから業とらしく離れた彼の背を見送ると、そのまま路地へ足を向けた。

本来、ドン・ボンゴレである綱吉が護衛もつけず一人歩きなど考えられない。
実際今も距離を置いて気配を隠してもらっただけで、何かあったときすぐに駆けつけれる距離に笹川はいる。
それ以外にも数人のSPが居たが、笹川一人で十分、むしろ足手まといだと告げたお陰で彼らは今日は留守番だ。
知っているとは思わないが、運がいい子だったなと思い返しながらまた一つ路地を曲がる。
初めて足を踏み入れる場所だが何処が安全か、何処に向かえば都合がいいかは優秀な血が教えてくれた。
足早に連続して角を曲がり、空いていた隙間に身を隠す。
すると目的の人物は焦ったように走りこみ、そこが行き止まりと知ると息を呑んだ。


「一体何処へ・・・」
「ここだよ」
「っ!!?」


背後から判りやすく気配を出現させて近寄れば、びくりと体を竦ませた子供はこちらを振り返った。
特徴的な癖毛に、端整でありながらも垂れ目のお陰で締まらない顔。優男の雰囲気を全身から発する弟分に、綱吉は息を吐き出した。
昔は無駄に自信満々で威勢が良かった弟分は、何処でどうしてこうなったのかわからないヘタレた空気を醸し出している。
壁に体を凭れ掛けさせ腕を組んで呆れを露にすれば、今にも泣きそうな顔でこちらを見てきた。


「・・・ボンゴレ」
「どういうつもりだ、ランボ。今日の仕事はお前に頼んでなかったと思ったけど?」
「・・・・・・」
「故意に俺の後をつけてきたな。ヒットマンとして俺に何か用事でも?」
「違います!俺がボンゴレを狙うなんて、そんなっ」


じとりと眉間に皺を寄せれば、びくりと面白いくらいに震えた子供は涙目になった。
涙腺の緩さは昔と少しも変わらない。
幹部の中でも一番幼い泣き虫ランボ。
その異質さゆえに本来はもっと厳しく当たらなくてはいけないのだが、どうにも彼を前にすると兄としての面が強く出てしまう。
嘆息して瞬きの内に気分を切り替えると、兄としての表情からドン・ボンゴレへと変貌する。
このままではいけないと、誰より綱吉が理解していた。


「自分の立場を理解してるのか、ランボ」
「でも・・・俺だって、ボンゴレを護りたいです!!ただでさえファミリーが違って予定から外されがちですし、せめてプライベートの時間だけでもあなたのために働きたいんです!」
「・・・はぁ」


意気込みは買ってやりたい。
けれど全てが空回りだ。
確かに年齢の割りにランボは経験豊富で強い。だが、それはあくまで年齢の割りに、だ。
綱吉や他の守護者の面々に比べるとどうしても未熟さが前面に来てしまう彼に足りないのは落ち着きと自信、そしていざと言うときの判断力。
若さゆえの未熟さ結構。後先考えず行動する情熱も時には必要だろう。
だが、それはあくまでフォローできる余裕がこちらにあれば許容できる話だ。
今の綱吉にその余裕も余力もなく、先走られれば自分だけでなく彼の命すら危うい。
甘いと罵られても仕方ないが、この年下の仲間を死なせたくなかった。
彼が子供の時分から面倒を見ているのだ、思い入れも一際強い。
贔屓するのではないが、他の守護者は共に死んでも、万が一でもこの子供には生き延びて欲しかった。


「今日はもう俺も屋敷に帰る。だからお前も自分のファミリーへ帰れ」
「ですがっ」
「このままじゃ俺も仕事にならないんだ。今日の同行者が笹川さんだから良かったものの、雲雀さんや獄寺君ならお前五体満足で帰れなかったぞ」
「・・・・・・」
「俺に俺の仕事があるように、お前にはお前の仕事があるはずだ。行け。お前が帰るべき場所へ」


唇を噛み締めて俯いた子は、身長こそ高くなってもいつまで経っても泣き虫ランボでしかなくて、だからこそこの手を放さなくてはと強く感じる。
子供の頃から成長を見守ってきた未熟で生意気でませたヒットマン。
だからこそ容易に手放せる彼に、昔と同じ微笑を向けた。

顔を歪めるランボは、葡萄飴が欲しいとダダを捏ねていた頃と全く変わっていない。
並ぼうと足掻く彼には申し訳ないけれど、将来を見て欲しい子供でしかなかった。


■に  二番目で幸せと言ったら怒るのでしょうね

「ついに明日か・・・」


正一と雲雀と三人で綿密に立てた計画を実行する日を目前に、自室のベッドの上で綱吉は苦笑した。
部屋に明かりは灯されてないが、闇に強い瞳は部屋の隅々まで見渡せる。
眠るときでも肌身離さず持っている銃を取り出し、片手で弄んだ。
武器の一つとして扱いを覚えこまされたそれを慣れた仕草で回して両手の間を行き来させる。
最大の武器であるXグローブはポケットの中に入れてあり、最近では眠る前には付けるようにしていた。
ボンゴレの最奥部にある綱吉の自室だが、ここも今では安全とは言い難い。
いつ敵の襲来に合うか判らず、ボンゴレの長として死ぬわけにいかない綱吉は日々用心を深めている。

ごろり、とベッドに寝転んで大の字になった。
耳が痛くなるくらいの静寂の中、壁に掛けられた時計の音だけが響く。
規則的な音を聞きながら思い出すのはただ一人の面影。
綱吉をドン・ボンゴレとして作り上げ、ニヒルな笑顔で去っていった最強のヒットマン。


「リボーン」


その名を呼んだのは、彼が死んだと報告を受けて以来だ。
口にするだけで複雑な想いがこみ上げるが、何故か悲しみは感じない。
未だに諦め悪く心の奥深くで彼の死を信じきれない自分がいるからで、その勘を綱吉は信じていた。
何しろ綱吉の磨きぬかれた直感は、リボーンにより成長させられたものだ。
ブラッド・オブ・ボンゴレ。
リボーンのしごきにより研ぎ澄まされた感覚を、他の何より信頼している。
これは経験による直感と違い、本当に山勘だ。だが外れることはない。


「お前はまだ生きている。そして、俺も」


心臓の上に手を置いてその鼓動を確かめる。
ドクリ、ドクリと鳴り響く音こそ綱吉の命そのもので、これが動き続ける限り諦めないと決めていた。
綱吉は一人じゃない。
沢山の仲間がいて護るべきファミリーがいる。
綱吉の命は綱吉だけのものじゃない。
絶対に天国には行けない穢れた魂だったとしても、ミルフィオーレにくれてやれるほど安価じゃないのだ。


「打てる手は全て打った。お前がいれば酷評するだろう作戦だけど、俺はそれを決行するよ。何しろお前のお陰で無駄に度胸だけはついた。俺には背負う者がいる。護るべき未来がある。だから一世一代の賭けに出るよ」


くつくつと喉を震わせて笑う。
賭けに負ければ綱吉は二度と目覚めない。
初めからイカサマと知っているレースで、勝負は一体どうつくのか。
今綱吉が生きている未来は他に例のない手段をとる。
様々な因果が交差して、新たな道を切り開ける幸運を持っている。
だから。


「眠ってるとこ悪いがお前にも協力してもらうよ、リボーン。過去の俺には過去のお前が必要だ。何しろ、お前は俺の家庭教師だからな」


悪戯を思いついたような子供の顔で楽しげに囁く。
声は闇に紛れて消えてしまったが、それでも高揚した気分は消えない。

何しろ綱吉は自分の勝利を疑ってない。
自分が呼ぶのは一番可能性があった頃の自分だ。
今よりも覚悟もなくて未熟で弱く頭も悪いが、それでもあの頃の成長は目を見張るものがあった。
まだ何色にも染まりきってないからこそ彼らには道がある。
そしてありがたいことに、自分は一人ではなかった。


「守護者の皆、何も言わずに巻き込んでごめん。それでも君たちが俺には必要だ。ヴァリアーの皆、俺が居ない間ここの守りを頼んだ。ディーノさん、雲雀さんのフォローよろしく。そして俺の最凶の先生、俺たちのこと頼んだよ」


明日の今頃には綱吉は死んでいる。
否、正確には仮死状態に陥ってるだろう。
医者ですら判別つかない状態まで深く意識を落とし、過去の人間に自分の未来を全て委ねる。
負ければ綱吉は存在から消える。
過去が死んだら『今』の自分は存在しないからだ。
眠ったまま『なかったこと』にされるのだろう。


「それでも俺は後悔しない。俺は俺自身を信じてる。お前が教育した俺を、俺を助けてくれる仲間を、そして───最悪な家庭教師を信じてる」


瞼を閉じれば小ばかにしたような独特の笑みが脳裏に浮かぶ。
この場に居ない彼に背中を押された気がして、あの日から初めて一粒だけ涙を零した。


■いつか どうしても 悲しいときに

「君なら僕に協力してくれるかなって思ってたんだけどな」


食えない笑顔を浮かべる真っ白な青年に、綱吉は艶やかな視線を送る。
余裕たっぷりな態度は圧倒的劣勢に立つ人間とは思えないほどふてぶてしい。
机の上に肘をつき両手を組んでその上に顎を乗せると、目元を綻ばして微笑みと酷似した表情を浮かべた。
軍服のような服を纏う白蘭と違い、同色であるがきっちりとしたクラシコスーツを着た綱吉は、ファニーフェイスで小首を傾げる。


「俺がお前に協力する?寝言は寝てから言った方がいい。そうじゃなければ今すぐ病院へ行くんだな。そうだな・・・お前なら、脳外科か精神科か、それとも小児科になるのかな?」


魅力的な笑顔と反して放たれる毒舌に、白蘭ではなく周りの幹部がざわめいた。
今綱吉がいるのは味方に囲まれた安全地ではなく、ミルフィオーレしかいない彼らの本拠地の一室だ。
そこにたった一人で招待され白蘭と対峙し、それでも一切態度は変えない。
座った度胸を気に入ったのか、面白い玩具を見つけた子供みたいな顔で白蘭が頷いた。


「さすが綱吉君。いい度胸をしてるよね。ミルフィオーレの本拠地でそのボスを前にして、さらに幹部に囲われながらも全く態度に怯みがない。どころか普段通りの冷静さ、恐れ入るよ」
「俺にもお前に感心される部分があったのか。それは驚きだな」
「あれ?勘違いしないでよ、綱吉君。僕は君が結構好きだし尊敬してる。何しろ、君は何処の世界にいても『沢田綱吉』だ。それはいっそ、不思議なくらいにね」
「お前の言葉だと褒められてる気がしないな。それに俺は俺で比較の対象はない」
「・・・残念だな。君はいつだって僕と友達になってくれない。僕は毎回こうして場を設けているのに、『僕の欲しい君』は、『ドン・ボンゴレ』は、絶対に僕のものになってくれない。どうしてだろうね?」
「真っ当な価値観があるからだろうよ。───とにかく交渉は決裂だ。俺たちのリングはお前に渡さない」
「その結果残された君の仲間が烏合の集と化したとしても?抵抗の術なく死ねと彼らに言うの?」
「俺の部下はそんなに弱くない。俺よりずっと心が強い奴らばかりだ」
「そう」


笑みを深めた白蘭が、机の上のマシュマロを一つ摘んで口に入れた。
美味しそうに租借しながら、すっと片手を上げて合図をする。
斜め後ろに立って控えていた正一がそれに頷くと、懐から銃を出してスライドをずらした。
弾が装填された音が響き、瞳をすっと細める。


「俺を殺すか?」
「うん。どうやったって君は友達になってくれなさそうだし、また次の世界で誘ってみるよ」
「・・・次があるかな?」
「あるよ。僕、君より強いから」


ふふふと邪気なく笑う男の瞳は暗く濁っていた。
名前負けした奴だ、と緩く口端を持ち上げる。
ちらりと視線を正一へ向ければ、一切感情をそぎ落とした表情で、けれど僅かに銃口を震わせていた。
頭脳派の正一には暴力沙汰は似合わない。思わず素で苦笑した。


「おいおい、どうせなら一発でやってくれよ。無駄に苦しみたくない」
「それもそうだね。正ちゃん、それ僕に貸して」
「え?でも」
「いいな。俺も一幹部に命を取られるより、ボスにやられた方が箔がつく」


正一から銃を無理やりに奪った白蘭が、今度は震えなく真っ直ぐな銃口を向けてきた。
笑顔の奥に狂気を宿す彼の瞳を覗きこみ、精々同じように笑ってやる。
親指で心臓を叩くと、小首を傾げた。


「きっちりと狙ってくれよ。この距離で外されたら俺も浮かばれない」
「まかせて、綱吉君。おやすみ。そして───また何処かの世界で遊ぼうね」


ぱん、と乾いた音が聞こえるか聞こえないかの間に意識が暗転する。
ついに動き出した歯車に、誰にも気づかれぬよううっそりと嗤った。




この別れは一時のもの。
どうか嘆かないで下さい。これは始まりに過ぎません。
どうか諦めないで下さい。これは終わりではありません。
勝つために選んだ布石の一つで、更なる可能性に賭けた結果です。

愛すべき我が家族よ、愛しき仲間たちよ。
ほんの暫しの別れです。
次に目覚めた時、笑顔で君たちに会いに行きます。
怒りも嘆きもその時に受け止めます。
だからどうか───俺が行くまで、死なずに生きていてください。

いつか、どうしても悲しい時は。

どうか俺の言葉を、俺の行動を、俺の全てを思い出して。
ほんの暫しの別れです。
どうか生き抜いて、また会いましょう。

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