×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「あ、守さんに胸がある」
「本当だ。円堂君に胸がある」
「おい!?お前ら何言ってんだ!!?」
玄関で突き当たって右から聞こえてきた声に、ついっと視線を向けると、そこには気が合わなさそうで意外と合っているFW三人組の姿。
リカと二人で買い物にでも繰り出そうとしていたのだが、どうやら彼らも自主トレに行こうとしていたらしい。
お揃いのイナズマジャパンのジャージとスパイク、タオルとペットボトルを手にして並んで歩いている。
ヒロトを真ん中に左右を染岡と吹雪が固めているが、平然とした顔でセクハラ発言を繰り出した二人組みはにこやかな笑顔を浮かべていて、反してその発言に慌てている染岡は顔が真っ赤になっている。
ちなみ当然だが円堂には普段も胸はある。
いつもはプロテクターで覆っているため視認出来ない胸が存在を主張していると言いたいのだろう。
現在はタンクトップの上に七部丈のプリントパーカー、デニムのハーフパンツといういでだちだ。
別に今更その程度の発言で胸を隠すほど初心ではないが、羞恥心の欠片も見えない彼らの将来を危ぶまないでもない。
「顔を合わせて早々にセクハラか?」
「いや、だってねぇ、ヒロト君。守さん、滅多に私服でも女の子らしい曲線を出さないから」
「うんうん。判るよ、吹雪君。円堂君、折角スタイルいいのにいっつも隠しちゃってるもんね」
「やっぱ健全な男の子としては、つい視線が行っちゃうよね」
「そうだよね。」
「お前ら正気か!?」
にこやかにスケベ発言を繰り出した二人に、染岡は憤死しそうだ。
呆れ混じりに吹雪とヒロトの言葉を聞いていた円堂は、隣で黙りこくっているリカに気がつき顔を覗き込んだ。
腕を組み眉間に皺を寄せたリカは随分と渋い表情で瞼を閉じて呻っている。
「どうした、リカ?」
「いや、この場合顔が良くても微妙やな~って思うてな。円堂的にはどうや?好みのタイプがないならこいつらもセーフか?」
「え?リカはどうなの?」
「顔はありや。性格的にもスマートに女のエスコート出来るし、並ぶと自慢は出来ると思う」
「つまり?」
「一緒に歩くだけならありやな」
「イケメンだけど、恋人としてはアウトってこと?」
「せやな」
こっくりとリカが頷くと、駄目判定された二人は対して気にするでもなく受け流した。
その様子は全く物怖じせず、むしろ何も言われてない染岡の方が渋い顔だ。
吹雪もヒロトも気がつけば逆ナンされているタイプなので、見られるのも勝手な判定を下されるのも慣れているのだろう。
嫌な顔をするどころか好奇心に瞳を輝かせて寄って来ると、にこりと王子様スマイルを浮かべて詰め寄る。
「守さんはどうなの?」
「どうって?」
「俺たちが恋人としてありかなしか。むしろ、俺たちの中で誰が一番いい?」
端正な顔立ちでじっと見詰める二人は、どちらも自分が選ばれると自信があるらしい。
円堂より身長は劣るものの、以前よりもきりりとした雰囲気になった綺麗な顔立ちの吹雪。
切れ長の瞳にどこか危うい雰囲気が放っておけない、スタイル抜群で格好いいヒロト。
二人を順にじっと眺め、ふむと腕を組んで首を傾げる。
そしてその様子を眉を顰めて眺めていた染岡をちょいちょいと指先で招き、訝しげな様子でこちらを窺う彼が射程範囲に入ったのを見計らってにこりと微笑んだ。
「えい」
「ぶわっ!?な、何すんだ、円堂!!?」
「俺なら染岡がいいなー。見ろよ、このリアクション。滅茶苦茶ツボだ」
「って、染岡あんたの胸に顔埋まっとるで!?あんた無駄に肉付きいいし、冗談や抜きに窒息するんとちゃうか!?」
「はははははっ、健全な青少年なら巨乳に顔を埋めて窒息死ならバッチコイだよな。な、染岡?」
「馬鹿なこと言ってんじゃねえ!放せ、放しやがれ!!」
「やっ!?染岡、何処触ってんだ!?エッチ!」
「え!?ち、違う!誤解だ!俺は何も疚しい気持ちで触ったんじゃなくて・・・」
「なーんて、うっそー」
「テメェ!!」
ぎゅうぎゅうに頭を胸に抱きこんでやると、引き剥がしたいが何処に触れればいいか判らないと、もがく手が宙に浮く。
長身の彼にとっては苦しい体勢だろうに、何とか必死にバランスを取りながら膂力だけで体を離そうとしていた。
顔どころか見えている部分全体を真っ赤に染め上げて、今にも湯気が出てきそうだ。
反応が初心でとても可愛く、益々胸に押し付けてやると悲鳴とも奇声とも取れる情けない声を上げた。
「染岡可愛いー」
「・・・この顔にこの雰囲気の染岡を可愛いと言い切るあんたは強者やで」
「だってさ、これが吹雪かヒロトだと状況を満喫するぞ。にこにこしながらラッキーとばかりにむしろ顔を埋めるぞ。そんな奴らに比べて染岡の初心なことったらないな。嫌がる仕草がさいっこうだ!」
「前々から薄々気づいとったけどな、あんた結構Sっけ強いよな?しかも普段からちょっとツンとしてるタイプが嫌がる様見るの大好きやろ」
「さっすが、親友!判ってるー。嫌がる奴に無理やり構ってやるのが楽しいんだよな。有人然り、不動然り、染岡然り。何だかんだで染岡と有人は素直だから、一番のツンツンブームは不動だな。あの嫌そうに眉を顰めて無駄な抵抗を繰り返す仕草が超可愛いんだ!!」
「・・・あんたの趣味が曲がっとるのはようわかったわ」
うんざりとした眼差しを向けるリカに、にっこりと微笑む。
リカからすれば不動のあれはツンツンなんて可愛いものではない。
『あぁ?』と低い声で威嚇する様も、鋭く眇められた眼光も、正直お近付きになりたいものではないのに。
「結局のところ、俺は誰でもいい部分あると思うし付き合うのも全然いいけど、あえて自分から迫るとしたらこういうタイプだな。恋人にするなら構い甲斐がある染岡か不動。リアクションは大事だよな」
「大物や。あんたは本当に大物や」
呆れ交じりの声で賞賛したリカは、半眼になり動きの鈍くなってきた染岡に視線をやった。
ちなみに彼の背後にいる二人は絶賛氷河期に入っている。
好意を持っている女性に袖にされた上に、目の前でその胸に顔を埋める行幸に授かる男がいるのだ。
それは不機嫌にもなろうもの。
ちなみに全部を判って染岡を抱きしめ続けた円堂は、窒息寸前の彼を呆気なく手放すと綺麗にウィンクを決めた。
「じゃあ、染岡。生きてたら、夕食に買ってきた土産を贈与しよう」
「はぁ?」
「・・・染岡君」
「俺たちはシュート練習だよ。ねえ、吹雪君。俺、君となら二人でも新技を開発できる気がする。グランドファイアを上回る何かが出来る気がする」
「奇遇だね、ヒロト君。僕も君となら新しい何かが生まれる気がする。クロスファイアなんて児戯だと笑える真必殺技が生まれる気がする」
「お、おい、二人とも?」
「染岡君はキーパー役ね」
「俺たちの新技、その身で確かめてね」
「ちょ、待てぇぇぇえ!?何で俺がぁぁぁあ!!?」
酸欠で頭をふらふらとさせながらも渾身の勢いで発せられた絶叫は、鮮やかな笑顔でスルーされた。
魔王降臨時の立向居のように禍々しいオーラを噴出させた彼らは、喚く染岡の腕を片方ずつ掴んで有無を言わさず引き摺っていく。
笑顔でそれを見送った円堂に、恐ろしい奴、と改めて年上の親友の底知れなさに、思わず拍手してしまった。
ちなみに、夕食時瀕死の重傷で生き残った染岡は、話を聞いた立向居や鬼道に更に酷い目に合わされたのは、二次災害としか言いようがないだろう。
「本当だ。円堂君に胸がある」
「おい!?お前ら何言ってんだ!!?」
玄関で突き当たって右から聞こえてきた声に、ついっと視線を向けると、そこには気が合わなさそうで意外と合っているFW三人組の姿。
リカと二人で買い物にでも繰り出そうとしていたのだが、どうやら彼らも自主トレに行こうとしていたらしい。
お揃いのイナズマジャパンのジャージとスパイク、タオルとペットボトルを手にして並んで歩いている。
ヒロトを真ん中に左右を染岡と吹雪が固めているが、平然とした顔でセクハラ発言を繰り出した二人組みはにこやかな笑顔を浮かべていて、反してその発言に慌てている染岡は顔が真っ赤になっている。
ちなみ当然だが円堂には普段も胸はある。
いつもはプロテクターで覆っているため視認出来ない胸が存在を主張していると言いたいのだろう。
現在はタンクトップの上に七部丈のプリントパーカー、デニムのハーフパンツといういでだちだ。
別に今更その程度の発言で胸を隠すほど初心ではないが、羞恥心の欠片も見えない彼らの将来を危ぶまないでもない。
「顔を合わせて早々にセクハラか?」
「いや、だってねぇ、ヒロト君。守さん、滅多に私服でも女の子らしい曲線を出さないから」
「うんうん。判るよ、吹雪君。円堂君、折角スタイルいいのにいっつも隠しちゃってるもんね」
「やっぱ健全な男の子としては、つい視線が行っちゃうよね」
「そうだよね。」
「お前ら正気か!?」
にこやかにスケベ発言を繰り出した二人に、染岡は憤死しそうだ。
呆れ混じりに吹雪とヒロトの言葉を聞いていた円堂は、隣で黙りこくっているリカに気がつき顔を覗き込んだ。
腕を組み眉間に皺を寄せたリカは随分と渋い表情で瞼を閉じて呻っている。
「どうした、リカ?」
「いや、この場合顔が良くても微妙やな~って思うてな。円堂的にはどうや?好みのタイプがないならこいつらもセーフか?」
「え?リカはどうなの?」
「顔はありや。性格的にもスマートに女のエスコート出来るし、並ぶと自慢は出来ると思う」
「つまり?」
「一緒に歩くだけならありやな」
「イケメンだけど、恋人としてはアウトってこと?」
「せやな」
こっくりとリカが頷くと、駄目判定された二人は対して気にするでもなく受け流した。
その様子は全く物怖じせず、むしろ何も言われてない染岡の方が渋い顔だ。
吹雪もヒロトも気がつけば逆ナンされているタイプなので、見られるのも勝手な判定を下されるのも慣れているのだろう。
嫌な顔をするどころか好奇心に瞳を輝かせて寄って来ると、にこりと王子様スマイルを浮かべて詰め寄る。
「守さんはどうなの?」
「どうって?」
「俺たちが恋人としてありかなしか。むしろ、俺たちの中で誰が一番いい?」
端正な顔立ちでじっと見詰める二人は、どちらも自分が選ばれると自信があるらしい。
円堂より身長は劣るものの、以前よりもきりりとした雰囲気になった綺麗な顔立ちの吹雪。
切れ長の瞳にどこか危うい雰囲気が放っておけない、スタイル抜群で格好いいヒロト。
二人を順にじっと眺め、ふむと腕を組んで首を傾げる。
そしてその様子を眉を顰めて眺めていた染岡をちょいちょいと指先で招き、訝しげな様子でこちらを窺う彼が射程範囲に入ったのを見計らってにこりと微笑んだ。
「えい」
「ぶわっ!?な、何すんだ、円堂!!?」
「俺なら染岡がいいなー。見ろよ、このリアクション。滅茶苦茶ツボだ」
「って、染岡あんたの胸に顔埋まっとるで!?あんた無駄に肉付きいいし、冗談や抜きに窒息するんとちゃうか!?」
「はははははっ、健全な青少年なら巨乳に顔を埋めて窒息死ならバッチコイだよな。な、染岡?」
「馬鹿なこと言ってんじゃねえ!放せ、放しやがれ!!」
「やっ!?染岡、何処触ってんだ!?エッチ!」
「え!?ち、違う!誤解だ!俺は何も疚しい気持ちで触ったんじゃなくて・・・」
「なーんて、うっそー」
「テメェ!!」
ぎゅうぎゅうに頭を胸に抱きこんでやると、引き剥がしたいが何処に触れればいいか判らないと、もがく手が宙に浮く。
長身の彼にとっては苦しい体勢だろうに、何とか必死にバランスを取りながら膂力だけで体を離そうとしていた。
顔どころか見えている部分全体を真っ赤に染め上げて、今にも湯気が出てきそうだ。
反応が初心でとても可愛く、益々胸に押し付けてやると悲鳴とも奇声とも取れる情けない声を上げた。
「染岡可愛いー」
「・・・この顔にこの雰囲気の染岡を可愛いと言い切るあんたは強者やで」
「だってさ、これが吹雪かヒロトだと状況を満喫するぞ。にこにこしながらラッキーとばかりにむしろ顔を埋めるぞ。そんな奴らに比べて染岡の初心なことったらないな。嫌がる仕草がさいっこうだ!」
「前々から薄々気づいとったけどな、あんた結構Sっけ強いよな?しかも普段からちょっとツンとしてるタイプが嫌がる様見るの大好きやろ」
「さっすが、親友!判ってるー。嫌がる奴に無理やり構ってやるのが楽しいんだよな。有人然り、不動然り、染岡然り。何だかんだで染岡と有人は素直だから、一番のツンツンブームは不動だな。あの嫌そうに眉を顰めて無駄な抵抗を繰り返す仕草が超可愛いんだ!!」
「・・・あんたの趣味が曲がっとるのはようわかったわ」
うんざりとした眼差しを向けるリカに、にっこりと微笑む。
リカからすれば不動のあれはツンツンなんて可愛いものではない。
『あぁ?』と低い声で威嚇する様も、鋭く眇められた眼光も、正直お近付きになりたいものではないのに。
「結局のところ、俺は誰でもいい部分あると思うし付き合うのも全然いいけど、あえて自分から迫るとしたらこういうタイプだな。恋人にするなら構い甲斐がある染岡か不動。リアクションは大事だよな」
「大物や。あんたは本当に大物や」
呆れ交じりの声で賞賛したリカは、半眼になり動きの鈍くなってきた染岡に視線をやった。
ちなみに彼の背後にいる二人は絶賛氷河期に入っている。
好意を持っている女性に袖にされた上に、目の前でその胸に顔を埋める行幸に授かる男がいるのだ。
それは不機嫌にもなろうもの。
ちなみに全部を判って染岡を抱きしめ続けた円堂は、窒息寸前の彼を呆気なく手放すと綺麗にウィンクを決めた。
「じゃあ、染岡。生きてたら、夕食に買ってきた土産を贈与しよう」
「はぁ?」
「・・・染岡君」
「俺たちはシュート練習だよ。ねえ、吹雪君。俺、君となら二人でも新技を開発できる気がする。グランドファイアを上回る何かが出来る気がする」
「奇遇だね、ヒロト君。僕も君となら新しい何かが生まれる気がする。クロスファイアなんて児戯だと笑える真必殺技が生まれる気がする」
「お、おい、二人とも?」
「染岡君はキーパー役ね」
「俺たちの新技、その身で確かめてね」
「ちょ、待てぇぇぇえ!?何で俺がぁぁぁあ!!?」
酸欠で頭をふらふらとさせながらも渾身の勢いで発せられた絶叫は、鮮やかな笑顔でスルーされた。
魔王降臨時の立向居のように禍々しいオーラを噴出させた彼らは、喚く染岡の腕を片方ずつ掴んで有無を言わさず引き摺っていく。
笑顔でそれを見送った円堂に、恐ろしい奴、と改めて年上の親友の底知れなさに、思わず拍手してしまった。
ちなみに、夕食時瀕死の重傷で生き残った染岡は、話を聞いた立向居や鬼道に更に酷い目に合わされたのは、二次災害としか言いようがないだろう。
PR
更新内容
|
(06/28)
(04/07)
(04/07)
(04/07)
(03/31)
(03/30)
(03/30)
(03/30)
(03/30)
(03/25)
(03/25)
(03/25)
(03/25)
(03/24)
(03/24)
(03/24)
(03/23)
(03/14)
(03/14)
(03/13)
(03/13)
(03/13)
(03/11)
(03/10)
(03/08)
カテゴリー
|
リンク
|
フリーエリア
|