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イナズマジャパンの宿舎から少し離れた場所。
日差しが当たり少し空けているそこは、練習所も宿舎の様子も良く見えるが向こうからは死角になっている穴場だった。
以前から幾度か利用していたそこに、今日は先客がいる。
強すぎる日差しを遮るように立っている木に背中を凭せ掛け、そいつは何かを一心不乱にしていた。
少しばかり業腹だが見つかると面倒だと踵を返そうとし、不意に名前を呼ばれる。
ちらりと顔だけで振り返れば相変わらずこちらを見もしないで手を動かすあいつがいて、お前は後頭部に目でもついてるのかと嫌味交じりに考えた。
無視してやろうかと思ったが、そうするとより絡まれる気がして仕方なしに近づく。
「よしよし、ほらここに座れよ。今日は木漏れ日が気持ちい絶好の昼寝日和だぞー」
「ってそういうお前は全く寝てねえだろうが。しかも何で隣に座らなきゃなんねえんだ」
「何でって、休憩しに来たんだろ?お前この場所お気に入りだからな」
「・・・・・・」
何でそんなこと知ってる、とか、いつから気づいていたとか色々と思うところがあるが、どうせ質問しても流されるのだろう。
のりは軽いのに本質を掴ませず飄々としているのが『円堂守』という女だ。
一見すると真っ直ぐに見えるのに、彼女の内部は複雑に曲がっている。
何もかも内包して放出しないだけで、絶対にどこか狂ってる。
それは不動が闇の中にいたからこそ判る同類を嗅ぎ取る嗅覚が感知していて、この手の勘が外れたことがないので余計に警戒心が強まった。
どうしてチームメイトたちは疑問もなくこんな女を一心に慕えるのか、不動には全く判らない。
お前らにはちゃんと目がついてるのか聞きたくなる衝動に駆られる自分を責めれる相手はいないはずだ。
何しろ円堂はどう考えても不動より性質が悪い。
追い詰めようとしてものらりくらりとかわされ、挑発しようにもあっさりと往なされる。
兄弟だという鬼道の方は少し煽ってやれば簡単に嫌悪感も露に突っかかるのに、『お前を信用してる』の一言で全部終らせる目の前の女が嫌いだった。
一向に動かぬ不動に漸く手を止めて顔を上げた円堂は、日差しの所為で少し眩しそうに瞳を眇めながらこちらを見る。
柔らかそうな唇が緩やかに孤を描くのを見て、もう慣れてしまった嫌な予感にじとりと眉を顰めた。
「どうした、不動?座らないのか?年上のお姉さんと二人きりの状況は、シャイな不動君には恥ずかしい展開か?いやぁ、判るぜその気持ち。お前思春期のど真ん中だもんなー」
「うるせぇ!色気の欠片もないような女と一緒で何で恥ずかしがるんだよ!?お前だって一つしか年は違わねぇだろ!年上面すんな!」
「ふーん。いいよ、不動君そんなに誤魔化さなくても。スケベな展開でも期待したんだろ?ムッツリだもんな、青少年」
「違う!座ればいいんだろ、座れば!だからお前は黙れ!!」
どかり、と示された場所に腰を下ろせば、三日月形に瞳を細めた円堂はよしよしと頷く。
してやられた、と気づくが今更立ち上がっても絶対に絡まれる。
悪態を吐きながら視線を逸らせばクスクスと声を堪えるでもなく笑う彼女をぎろりと睨む。
だがやはり暖簾に腕押し、糠に釘。怒りを宿した視線はさらりと流された。
そして不動から意識を手元に戻すと、また一心不乱に手を動かす。
よくよく見てみれば足の間に木で出来た箱状のものがあり、そこから突き出る釘に何本か纏めた糸を巻いている。
黒、白、グレー、赤。四種類の色合いの糸を操る手つきは危うげなく、とても慣れていて素早い。
「ミサンガか?」
「そう。マイ・リトルキャット用」
「・・・お前幾つだよ」
堂々と胸を張って死語を口にした円堂に、不動はうんざりと息を吐く。
全く恥ずかしげもなく口にする姿はある意味感心する。
絶対に見習おうとか思わないが、よくもまあそんなに恥ずかしい言葉をあっさりと口に出来るのもだ。
これも育った環境の違いだろうか。
日本でずっと暮らしてきた自分と違い、円堂はインターナショナルだ。
留学経験もあるし、好意を口にするのも躊躇わない。
ハグやキスを普通に挨拶と捉える感覚を持つからこうなのだろうか。
一瞬考え、違うなとすぐさま否定する。
留学経験なんてなくても、彼女は初めからこうな気がする。
好きなものに好きと言って堂々と向かう姿は、きっと留学なんてしてなくとも元々持っている資質なのだろう。
手の中で編み込まれる模様を何となく見ながら、変な奴と呟くとお前に言われたくないと間髪いれず返された。
どう考えても自分は彼女より真っ当な価値観を持っていると思うので、否定は酷く腹立たしい。
どうせ編み込まれるミサンガは自分が気に入らない彼女の弟宛だろうから邪魔をしてやろうかと考えるが、そんなことに労力を使うのも馬鹿馬鹿しくごろりと横になった。
「昼寝するのか?」
「関係ねえだろ」
「そうだな」
それきり会話は途切れ、瞼の裏に木陰越しでも感じる光を受けながらゆったりと意識を沈めていった。
頬を擽る南の島の風は心地よく、いい気分で昼寝が出来そうだった。
意識が浮上したのは唐突だ。
柔らかに髪に触れる手に促されるよう、感覚が覚醒する。
ゆっくりと瞼を持ち上げれば、すぐ目の前に円堂の顔があった。
一体何がどうなってそうなるのか状況が掴めず瞬きを繰り返すと、やっぱり彼女は小さく微笑む。
暖かな色を湛える瞳にきゅっと眉根を寄せれば、むずがる子供をあやすようにもう一度頭を撫でられた。
「ほれ、起きろ。午後練の時間だぞー」
「・・・もう、そんな時間か?」
「ああ。皆集合し始めてるからお前も行った方がいいぞ。遅刻は有人が怒る」
可愛くて仕方ないと、名前を呼ぶだけでも愛しいと、嬉しそうに弟の名を呼んだ円堂に、すっと目が細まる。
時として彼女の感情は行き過ぎている気がする。
円堂と鬼道。苗字が違い、血の繋がりがない兄弟の絆は、不動からするととても不思議なものだ。
何の繋がりがあるか知れないのに、そこらの兄弟よりもうんと仲がいい。
同年代の少年に比べれば随分と落ち着き頭の回転が速い鬼道を、まるでほんの小さな子供のように可愛がる円堂は、彼が彼女に抱く感情の意味を正確に理解しているのだろうか。
熱に浮かされたような目で彼女を見る鬼道は、確実に兄弟の枠を超えて円堂を想っている。
それはちょっと勘が鋭いものなら誰でも知れるほどあからさまで、なのにそんな熱視線を向けられる張本人は全く何も変わらない。
気づいているのかいないのか、それすら知らせぬ自然体で立っている。
「不動?どうした?」
「なんでもねえよ」
彼女の相手をしていると時折無性にイラついて仕方ない。
それは優しく聞こえる声だったり、拒絶を考えずに伸ばされた掌だったり、何もかも知ってるような顔で笑う姿だったり、───まるで、自分の全てで不動を甘やかそうとしてるような、そんな感覚が嫌で仕方ない。
求めてないのに与えようとする円堂を壊したらどれだけスッキリするのだろうかと幾度も考えた。
慈しむように瞳を細めて笑う姿を滅茶苦茶にしてやれたらどれだけ胸が空くだろう。
傷つけて泣かせて、もう二度と笑顔なんて浮かべれないくらいボロボロにしてやりたいのに、どうして拒絶しないのか。
考えてしまえば自分が自分で居られない気がして、不動は考えるのを止めた。
地面に手を付き上半身を起こすと、確かに練習場にはちらほらと人影が見えている。
連れ立って歩くのは大体が普段からつるんでいるような奴らばかりだ。
一年坊主たちと綱海、鬼道と佐久間、豪炎寺と虎丸と基山などが仲良さげに歩いてる中、一人だけ異色を放つ存在を見つけた。
特徴的な髪形をし、ズボンに手を入れてゆったりと一人で歩いている飛鷹は視線に気づいたようにこちらを向く。
不意に顔を上げた彼は、一瞬真っ直ぐに不動を見たような気がした。
あちらからは死角になっているはずなのに、気の所為か、と首を傾げると円堂に肩を叩かれる。
「早く行け不動。皆待ってるぞ」
「待ってねえ。まだ時間に余裕があるからな」
「余裕がある内に動くのが大人ってもんだぞ。五分前行動を遵守しろってな」
「うるせえ。お前は俺の母親か」
「えー?不動が子供?若い身空ででかい子供が出来たな。よっし、俺の胸に飛び込んで来い!」
「お前の母親のイメージはそんなんか。飛びこまねぇよ、腕広げんな馬鹿」
つんと顎を逸らして無視してやったのに、それでも楽しそうに円堂は笑った。
座ったままひらひらと掌を振ると動こうとしない彼女に訝しげに眉根を寄せる。
「俺は今から久遠監督に呼ばれてんの。心配しなくてもちゃんと後で行くから大丈夫だぞ」
「心配なんてしてねえよ」
けっと舌打ちして背中を向ければ、頑張れよと暢気な声が聞こえてきた。
その後いつの間にか腕に巻かれたミサンガを指摘され、非常に決まりの悪い思いをするのだが。
『マイ・リトルキャット(死語)』は絶対に鬼道だと思い込んでいる不動は、未だに右腕のそれに気がついていなかった。
日差しが当たり少し空けているそこは、練習所も宿舎の様子も良く見えるが向こうからは死角になっている穴場だった。
以前から幾度か利用していたそこに、今日は先客がいる。
強すぎる日差しを遮るように立っている木に背中を凭せ掛け、そいつは何かを一心不乱にしていた。
少しばかり業腹だが見つかると面倒だと踵を返そうとし、不意に名前を呼ばれる。
ちらりと顔だけで振り返れば相変わらずこちらを見もしないで手を動かすあいつがいて、お前は後頭部に目でもついてるのかと嫌味交じりに考えた。
無視してやろうかと思ったが、そうするとより絡まれる気がして仕方なしに近づく。
「よしよし、ほらここに座れよ。今日は木漏れ日が気持ちい絶好の昼寝日和だぞー」
「ってそういうお前は全く寝てねえだろうが。しかも何で隣に座らなきゃなんねえんだ」
「何でって、休憩しに来たんだろ?お前この場所お気に入りだからな」
「・・・・・・」
何でそんなこと知ってる、とか、いつから気づいていたとか色々と思うところがあるが、どうせ質問しても流されるのだろう。
のりは軽いのに本質を掴ませず飄々としているのが『円堂守』という女だ。
一見すると真っ直ぐに見えるのに、彼女の内部は複雑に曲がっている。
何もかも内包して放出しないだけで、絶対にどこか狂ってる。
それは不動が闇の中にいたからこそ判る同類を嗅ぎ取る嗅覚が感知していて、この手の勘が外れたことがないので余計に警戒心が強まった。
どうしてチームメイトたちは疑問もなくこんな女を一心に慕えるのか、不動には全く判らない。
お前らにはちゃんと目がついてるのか聞きたくなる衝動に駆られる自分を責めれる相手はいないはずだ。
何しろ円堂はどう考えても不動より性質が悪い。
追い詰めようとしてものらりくらりとかわされ、挑発しようにもあっさりと往なされる。
兄弟だという鬼道の方は少し煽ってやれば簡単に嫌悪感も露に突っかかるのに、『お前を信用してる』の一言で全部終らせる目の前の女が嫌いだった。
一向に動かぬ不動に漸く手を止めて顔を上げた円堂は、日差しの所為で少し眩しそうに瞳を眇めながらこちらを見る。
柔らかそうな唇が緩やかに孤を描くのを見て、もう慣れてしまった嫌な予感にじとりと眉を顰めた。
「どうした、不動?座らないのか?年上のお姉さんと二人きりの状況は、シャイな不動君には恥ずかしい展開か?いやぁ、判るぜその気持ち。お前思春期のど真ん中だもんなー」
「うるせぇ!色気の欠片もないような女と一緒で何で恥ずかしがるんだよ!?お前だって一つしか年は違わねぇだろ!年上面すんな!」
「ふーん。いいよ、不動君そんなに誤魔化さなくても。スケベな展開でも期待したんだろ?ムッツリだもんな、青少年」
「違う!座ればいいんだろ、座れば!だからお前は黙れ!!」
どかり、と示された場所に腰を下ろせば、三日月形に瞳を細めた円堂はよしよしと頷く。
してやられた、と気づくが今更立ち上がっても絶対に絡まれる。
悪態を吐きながら視線を逸らせばクスクスと声を堪えるでもなく笑う彼女をぎろりと睨む。
だがやはり暖簾に腕押し、糠に釘。怒りを宿した視線はさらりと流された。
そして不動から意識を手元に戻すと、また一心不乱に手を動かす。
よくよく見てみれば足の間に木で出来た箱状のものがあり、そこから突き出る釘に何本か纏めた糸を巻いている。
黒、白、グレー、赤。四種類の色合いの糸を操る手つきは危うげなく、とても慣れていて素早い。
「ミサンガか?」
「そう。マイ・リトルキャット用」
「・・・お前幾つだよ」
堂々と胸を張って死語を口にした円堂に、不動はうんざりと息を吐く。
全く恥ずかしげもなく口にする姿はある意味感心する。
絶対に見習おうとか思わないが、よくもまあそんなに恥ずかしい言葉をあっさりと口に出来るのもだ。
これも育った環境の違いだろうか。
日本でずっと暮らしてきた自分と違い、円堂はインターナショナルだ。
留学経験もあるし、好意を口にするのも躊躇わない。
ハグやキスを普通に挨拶と捉える感覚を持つからこうなのだろうか。
一瞬考え、違うなとすぐさま否定する。
留学経験なんてなくても、彼女は初めからこうな気がする。
好きなものに好きと言って堂々と向かう姿は、きっと留学なんてしてなくとも元々持っている資質なのだろう。
手の中で編み込まれる模様を何となく見ながら、変な奴と呟くとお前に言われたくないと間髪いれず返された。
どう考えても自分は彼女より真っ当な価値観を持っていると思うので、否定は酷く腹立たしい。
どうせ編み込まれるミサンガは自分が気に入らない彼女の弟宛だろうから邪魔をしてやろうかと考えるが、そんなことに労力を使うのも馬鹿馬鹿しくごろりと横になった。
「昼寝するのか?」
「関係ねえだろ」
「そうだな」
それきり会話は途切れ、瞼の裏に木陰越しでも感じる光を受けながらゆったりと意識を沈めていった。
頬を擽る南の島の風は心地よく、いい気分で昼寝が出来そうだった。
意識が浮上したのは唐突だ。
柔らかに髪に触れる手に促されるよう、感覚が覚醒する。
ゆっくりと瞼を持ち上げれば、すぐ目の前に円堂の顔があった。
一体何がどうなってそうなるのか状況が掴めず瞬きを繰り返すと、やっぱり彼女は小さく微笑む。
暖かな色を湛える瞳にきゅっと眉根を寄せれば、むずがる子供をあやすようにもう一度頭を撫でられた。
「ほれ、起きろ。午後練の時間だぞー」
「・・・もう、そんな時間か?」
「ああ。皆集合し始めてるからお前も行った方がいいぞ。遅刻は有人が怒る」
可愛くて仕方ないと、名前を呼ぶだけでも愛しいと、嬉しそうに弟の名を呼んだ円堂に、すっと目が細まる。
時として彼女の感情は行き過ぎている気がする。
円堂と鬼道。苗字が違い、血の繋がりがない兄弟の絆は、不動からするととても不思議なものだ。
何の繋がりがあるか知れないのに、そこらの兄弟よりもうんと仲がいい。
同年代の少年に比べれば随分と落ち着き頭の回転が速い鬼道を、まるでほんの小さな子供のように可愛がる円堂は、彼が彼女に抱く感情の意味を正確に理解しているのだろうか。
熱に浮かされたような目で彼女を見る鬼道は、確実に兄弟の枠を超えて円堂を想っている。
それはちょっと勘が鋭いものなら誰でも知れるほどあからさまで、なのにそんな熱視線を向けられる張本人は全く何も変わらない。
気づいているのかいないのか、それすら知らせぬ自然体で立っている。
「不動?どうした?」
「なんでもねえよ」
彼女の相手をしていると時折無性にイラついて仕方ない。
それは優しく聞こえる声だったり、拒絶を考えずに伸ばされた掌だったり、何もかも知ってるような顔で笑う姿だったり、───まるで、自分の全てで不動を甘やかそうとしてるような、そんな感覚が嫌で仕方ない。
求めてないのに与えようとする円堂を壊したらどれだけスッキリするのだろうかと幾度も考えた。
慈しむように瞳を細めて笑う姿を滅茶苦茶にしてやれたらどれだけ胸が空くだろう。
傷つけて泣かせて、もう二度と笑顔なんて浮かべれないくらいボロボロにしてやりたいのに、どうして拒絶しないのか。
考えてしまえば自分が自分で居られない気がして、不動は考えるのを止めた。
地面に手を付き上半身を起こすと、確かに練習場にはちらほらと人影が見えている。
連れ立って歩くのは大体が普段からつるんでいるような奴らばかりだ。
一年坊主たちと綱海、鬼道と佐久間、豪炎寺と虎丸と基山などが仲良さげに歩いてる中、一人だけ異色を放つ存在を見つけた。
特徴的な髪形をし、ズボンに手を入れてゆったりと一人で歩いている飛鷹は視線に気づいたようにこちらを向く。
不意に顔を上げた彼は、一瞬真っ直ぐに不動を見たような気がした。
あちらからは死角になっているはずなのに、気の所為か、と首を傾げると円堂に肩を叩かれる。
「早く行け不動。皆待ってるぞ」
「待ってねえ。まだ時間に余裕があるからな」
「余裕がある内に動くのが大人ってもんだぞ。五分前行動を遵守しろってな」
「うるせえ。お前は俺の母親か」
「えー?不動が子供?若い身空ででかい子供が出来たな。よっし、俺の胸に飛び込んで来い!」
「お前の母親のイメージはそんなんか。飛びこまねぇよ、腕広げんな馬鹿」
つんと顎を逸らして無視してやったのに、それでも楽しそうに円堂は笑った。
座ったままひらひらと掌を振ると動こうとしない彼女に訝しげに眉根を寄せる。
「俺は今から久遠監督に呼ばれてんの。心配しなくてもちゃんと後で行くから大丈夫だぞ」
「心配なんてしてねえよ」
けっと舌打ちして背中を向ければ、頑張れよと暢気な声が聞こえてきた。
その後いつの間にか腕に巻かれたミサンガを指摘され、非常に決まりの悪い思いをするのだが。
『マイ・リトルキャット(死語)』は絶対に鬼道だと思い込んでいる不動は、未だに右腕のそれに気がついていなかった。
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更新内容
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(03/30)
(03/25)
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(03/24)
(03/24)
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(03/23)
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(03/14)
(03/13)
(03/13)
(03/13)
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