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お気に入りの黒地にピンクのハートが印字されたロングTシャツを頭から被る。下には黒のレギンスを穿き手に取った白いリボンを髪に巻く。首元から頭上へ向かい上で結んだがよれよれになってしまい、鏡を覗いてひっそりと眉を顰めた。イメージと違う。
むっと唇を尖らせていると、玄関のドアが開きばたばたと忙しない足音が響く。
「おはよう、のん!」
「おはよう、まさおみくん」
脱衣所のドアを開けて勢いよく顔を出した男の子に望美はにこりと微笑んだ。
望美と違い癖がある髪をぴょんぴょんと跳ねさせた彼は、望美の家のお隣さんで生まれたときからの特別な友達だ。
好奇心一杯に輝く瞳と将来有望そうな顔立ち。二人並ぶと誂えたようにしっくりくる彼らの仲はすこぶる良い。
鏡の前で立つ望美を前に将臣は首を傾げると、にっと唇を持ち上げた。
「のん」
「なに?」
「きょうはりぼんやめてぼうしにしたらどうだ?このあいだおそろいでかったやつ」
言いながら身長を調節するために置かれた台によじ登ると、よれよれな望美のリボンをしゅるりと解く。代わりに背伸びしてかけてあった白いキャスケットを取った。ぽん、と軽く頭に乗せるとにかっと将臣は笑った。
鏡を指差す将臣に釣られ視線をやれば、確かに。よれよれだったリボンよりもしっくりときていて、鏡越しに将臣に笑いかける。
「まさおみくんもぼうしかぶる?」
「おう!のんといっしょだ!」
太陽みたいに輝く微笑みを浮かべた将臣は、望美の小さな手をとった。
プリントTシャツの上にノースリーブのジャケット、こげ茶のハーフパンツ姿の彼は帽子を持っていない。
「でも、ぼうしないよ?」
「だいじょーぶ!いくまえにとってくるから」
肩を竦めてそのまま脱衣所を後にする。
引っ張られるままについていきながら、強引な幼馴染に望美も笑った。
今日も空は晴れている。
絶好の幼稚園日和だ。
むっと唇を尖らせていると、玄関のドアが開きばたばたと忙しない足音が響く。
「おはよう、のん!」
「おはよう、まさおみくん」
脱衣所のドアを開けて勢いよく顔を出した男の子に望美はにこりと微笑んだ。
望美と違い癖がある髪をぴょんぴょんと跳ねさせた彼は、望美の家のお隣さんで生まれたときからの特別な友達だ。
好奇心一杯に輝く瞳と将来有望そうな顔立ち。二人並ぶと誂えたようにしっくりくる彼らの仲はすこぶる良い。
鏡の前で立つ望美を前に将臣は首を傾げると、にっと唇を持ち上げた。
「のん」
「なに?」
「きょうはりぼんやめてぼうしにしたらどうだ?このあいだおそろいでかったやつ」
言いながら身長を調節するために置かれた台によじ登ると、よれよれな望美のリボンをしゅるりと解く。代わりに背伸びしてかけてあった白いキャスケットを取った。ぽん、と軽く頭に乗せるとにかっと将臣は笑った。
鏡を指差す将臣に釣られ視線をやれば、確かに。よれよれだったリボンよりもしっくりときていて、鏡越しに将臣に笑いかける。
「まさおみくんもぼうしかぶる?」
「おう!のんといっしょだ!」
太陽みたいに輝く微笑みを浮かべた将臣は、望美の小さな手をとった。
プリントTシャツの上にノースリーブのジャケット、こげ茶のハーフパンツ姿の彼は帽子を持っていない。
「でも、ぼうしないよ?」
「だいじょーぶ!いくまえにとってくるから」
肩を竦めてそのまま脱衣所を後にする。
引っ張られるままについていきながら、強引な幼馴染に望美も笑った。
今日も空は晴れている。
絶好の幼稚園日和だ。
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