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「皆来て!大変ッ!ナミさんが、酷い熱を・・・!」
船に響いた叫びに、クルーたちは慌てて集まった。
ナミの体に手を添えて真剣な顔をするビビに、ぐったりとした体で倒れこんでいるナミ。
どう見ても尋常じゃない姿にルフィは目を細める。
「ゾロ!」
「・・・おう」
一声で何が言いたいか理解したゾロがナミの体を持ち上げる。
「サンジ、ベッドの用意を」
「ッ、ナミさんに不埒なことしたら蹴り殺すからな、クソ野郎!」
叫びながらも体を翻したサンジは、ルフィの言葉に従い寝室へ消える。
その様子を確認してから、ルフィはゾロの腕の中に入るナミを見た。
頬は真っ赤に紅潮し、呼吸は荒い。汗を掻いているが酷く寒そうだ。
一瞥しただけで状態が最悪なのを見てとり小さく舌打ちした。
「どうだ」
「・・・最悪だな。こうなることは考えておくべきだった。お前ら、”偉大なる航路”初めてだもんな」
「それが何か関係あるのか?」
「多分気候の変化による体調異常だと思うが、判断しがたい。お前はどう思う、ビビ?」
「私もそう思う。”偉大なる航路”に入った船乗りが必ずぶつかるという壁の一つ。それが異常気候による熱病よ。名を上げた海賊ですらこれにあい突然死亡するなんてざらにある話よ」
「まぁ、これも素人判断だな。ちょっとした油断が死を招く。それが”偉大なる航路”だ。この間入り口付近にある支部に来たじいちゃんに薬貰っとくんだったな」
麦藁帽子を落として眉根を寄せたルフィは、深くため息を吐き出した。
ルフィ自身は海軍に入ってから幾度も足を踏み入れていたため、仲間への気遣いが甘くなっていた。
ゾロを促し前を歩かせながらビビに視線をやると、僅かな希望を込めて口を開く。
「お前、医療の知識は?」
「少し齧ったくらいで専門は・・・。ルフィさんは?」
「おれも応急手当くらいしか判んねえ。医者を引き摺ってでも連れてくるんだったな。素人のあさはかな判断ほどやばいもんはねぇってのに」
前を歩く背中を眺め、黒髪を掻き毟った。
しっかりとした船医がいる船ですら人死には耐えない。
それなのに、仲間を預かる立場に居ながら、自分は一体何をしていたのか。
「取り敢えずは、寝かせて置くしかねぇな。その間に船を進めて島を探す。それが一番確実だろう」
「そうね。私もそれが一番良いと思う」
「すまねぇな、お前も焦ってんのに」
「ううん。まずはナミさんの体調が先決よ。アラバスタもここのところは均衡状態が続いているみたいだし───大丈夫」
僅かに俯き自身に言い聞かせるように呟く少女に、ルフィは目を細めた。
こぼれそうになったため息は、息を吸い込んで深呼吸に変えた。
船に響いた叫びに、クルーたちは慌てて集まった。
ナミの体に手を添えて真剣な顔をするビビに、ぐったりとした体で倒れこんでいるナミ。
どう見ても尋常じゃない姿にルフィは目を細める。
「ゾロ!」
「・・・おう」
一声で何が言いたいか理解したゾロがナミの体を持ち上げる。
「サンジ、ベッドの用意を」
「ッ、ナミさんに不埒なことしたら蹴り殺すからな、クソ野郎!」
叫びながらも体を翻したサンジは、ルフィの言葉に従い寝室へ消える。
その様子を確認してから、ルフィはゾロの腕の中に入るナミを見た。
頬は真っ赤に紅潮し、呼吸は荒い。汗を掻いているが酷く寒そうだ。
一瞥しただけで状態が最悪なのを見てとり小さく舌打ちした。
「どうだ」
「・・・最悪だな。こうなることは考えておくべきだった。お前ら、”偉大なる航路”初めてだもんな」
「それが何か関係あるのか?」
「多分気候の変化による体調異常だと思うが、判断しがたい。お前はどう思う、ビビ?」
「私もそう思う。”偉大なる航路”に入った船乗りが必ずぶつかるという壁の一つ。それが異常気候による熱病よ。名を上げた海賊ですらこれにあい突然死亡するなんてざらにある話よ」
「まぁ、これも素人判断だな。ちょっとした油断が死を招く。それが”偉大なる航路”だ。この間入り口付近にある支部に来たじいちゃんに薬貰っとくんだったな」
麦藁帽子を落として眉根を寄せたルフィは、深くため息を吐き出した。
ルフィ自身は海軍に入ってから幾度も足を踏み入れていたため、仲間への気遣いが甘くなっていた。
ゾロを促し前を歩かせながらビビに視線をやると、僅かな希望を込めて口を開く。
「お前、医療の知識は?」
「少し齧ったくらいで専門は・・・。ルフィさんは?」
「おれも応急手当くらいしか判んねえ。医者を引き摺ってでも連れてくるんだったな。素人のあさはかな判断ほどやばいもんはねぇってのに」
前を歩く背中を眺め、黒髪を掻き毟った。
しっかりとした船医がいる船ですら人死には耐えない。
それなのに、仲間を預かる立場に居ながら、自分は一体何をしていたのか。
「取り敢えずは、寝かせて置くしかねぇな。その間に船を進めて島を探す。それが一番確実だろう」
「そうね。私もそれが一番良いと思う」
「すまねぇな、お前も焦ってんのに」
「ううん。まずはナミさんの体調が先決よ。アラバスタもここのところは均衡状態が続いているみたいだし───大丈夫」
僅かに俯き自身に言い聞かせるように呟く少女に、ルフィは目を細めた。
こぼれそうになったため息は、息を吸い込んで深呼吸に変えた。
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