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片思いで5のお題
--お題サイト:確かに恋だったさまより--



■1.俺の目の届く範囲にいてくれ【恋次→ルキア】

昔より過保護になった気がする。
否、それは気がするだけではなく、実際にそうなのだろう。
同じ死神として戦いの場で保護する真似は、ルキアの矜持をへし折る真似は出来ない。
だが日常生活は仕方がないと思わないか。
何せ一度自分から手放した経験がある相手だ。
色々とトラウマが出来ているし、出来るなら現世にいる有袋類のように持ち歩きたいのだ。
それは仕方がない事ではないか。

「・・・・・・それ、本人に言うなよ」
「・・・お主、絶対に引かれるぞ。主じゃなかったらわしらも関わりたくないな」

至極真っ当な訴えなのに、相棒は冷たい眼差しを向けてきた。
ああ、でも見てくれ。
現世を一人歩きさせると、変な野郎がついて歩いてるんだ!



■2.どれだけ心配したと思ってる【修兵→ルキア】

現世で怪我をしたと聞き、四番隊に駆け込めば。
何故かそこの七席と一緒に、ほんわかな空気を出して談笑する少女の姿。

いつもどおり凛と背筋を伸ばし、椅子の上で微笑む姿は上品そのもの。
こちらが連絡を受けてどれだけ肝を冷やしたかなど、一切合財判っていない。

不安で早くなる鼓動を宥めるのにどれだけ苦労したとか、やりかけの仕事を部下に押し付けてきたとか、途中にあった部下のスクープに目を瞑ったとか、色々と代償はあったのに、ルキアはよりにもよって別の男と笑っている。

冷えていた心に熱が加わり、一気に過熱され火が広がる。
この場で怒り狂ったとしても、絶対に責められる謂れはないはずだ。


■3.こういう時は俺に頼れと言っただろう!【一角→ルキア】

傷つき、血を垂らしながらも強情に立ち上がる背中に舌打した。
敵の力量は明らかにルキアの上手を行き、彼女では勝つのは難しいだろう。

剣風で吹き飛ばされ、壁に叩きつけられてもまだ立とうとするルキアに、堪忍袋の緒が切れた。

「いい加減、助けくらい呼べ!」

眼前に迫った鋭い爪を見据え苛立ちをぶつける。
霊圧を開放し始解した相棒を構えれば、荒い息を吐きながら彼女が立ち上がったが気配で知れた。

「足手まといだ。大人しくしてろ」

叫ぶのではなく、冷静な声を響かせれば、気配はびくりと震え大人しくなった。
霊圧が弱まる。意識を失ったらしい。
やっと大人しくなった少女に視線を向ければ、綺麗な黒髪を散らしぐったりと床に倒れ伏す姿を視界に捉えた。
なんて強情なお姫様だと内心で呟き斬魄刀を振るえば、苛立ちに誘発されたように虚が消えた。


■4.俺を困らせたいとしか思えないな【浮竹→ルキア】

いつの間にか自分の腕の中で眠るルキアに、浮竹は瞬きを繰り返す。
一瞬やってしまったかと思ったが、どう思い出そうとしても如何わしい記憶は欠片も出てこない。
酒も飲んでないし、何より今はまだ昼時。
朝眠った記憶があるので、何もしていないはずだと判断する。
熱に浮かされて何かしたのかとも思ったが、意識が朦朧とする中で何かするのは無理だろう。

「・・・可愛いなぁ」

答えが出ない疑問はさっさと脇に寄せると、白い頬を指先で突付く。
普段のルキアならすぐさま離れてしまうだろうに、眠って無防備になった彼女はすやすやと寝息を立てるだけ。

そう言えば、とふと思い出す。
昔膝の上にルキアを抱えた副官が、羨ましくてしかたなかった。
どんな感じなのだろうと幾度も想像したものだったが。

「こんな感じか」

何とも表現し難い擽ったさに、年がいなく悶えてしまいそうだ。
胸の奥が暖かく、それでいて悪戯心でうずうずとする。
このままでは我慢し切れそうにない自分に、早く目を覚ませと心の内だけでささやいた。


■5.この先もお前から目が離せそうにない【一護→ルキア】

「だから!お前はちっとは考えろって言ってるだろ!!」

窓から入り込んできた死神の姿に、いきり立って訴える。
だがワンピースの裾が捲れ上がるのも気にせず表情を崩さないルキアは、きょとんとした眼差しを向けてきた。
足元で興奮して鼻血を噴出しそうなコンが叫んでいるのを、むぎゅっとその白い足で踏みにじり部屋に押し入る。
その仕草には羞恥の欠片もなく、男として意識されていないのか、それともただ単に羞恥心が欠落しているのかと頭が痛くなってきた。

前者であればプライドが刺激されるし、後者であれば色々な意味で問題だ。
こちとら若い女の生足に釘付けになる年頃なのだ。
好いた女相手なら尚のことなのに、目の前の死神はそんな一護の繊細な心など微塵も理解してくれない。
いや、理解されたらされたで困るのだけれども。

「女なんだから男の前で足を見せるな!」

裏返った声で叫べば、ふんと鼻で笑われた。
この余裕を絶対に崩してやると誓いながら、他の男の前では絶対させるかと独占欲まるだして考えた。

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