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*ルフィたちが海賊王になった後の設定です。
海賊王。
そう呼ばれる男が率いる海賊団にはずば抜けた金額を持つ賞金首の幹部たちが勢ぞろいしている。
個性的で、強くて、勇敢で、信念を持っている。
誰もかもが一級品の腕を持ち、若くして名声と富を手に入れた。
「お前は、プライドの在り処ってもんを知ってるか?」
くつくつと喉を震わし凶悪な顔で笑う剣士は、目の前に立ち塞がる敵に向けて刀を構える。
三刀流を名乗るくせに、未だに二刀しか抜かぬ姿に、くつり、と知らず喉が震えた。
目の前に立ち塞がる敵は、その程度だとゾロに認識されている。
それなのに何を勘違いしたのか、自分ではいいと思っているらしい笑顔のような表情をその醜悪な面に浮かべた。
暢気なものだ。もう、地獄行きは決定しているというのに。
すう、と紫煙を吸い込む。
人間怒りが沸点に届くと逆に冷静になってしまうものだ。
静かに昏い眼差しを敵に向け、自分の相手になるらしい男に笑いかけた。
「おれ達の船長は仲間を奪われてご立腹だぜ?出した手は引けねぇぞ?ついでに吐いた言葉ももどらねぇ」
「だから何だっつうんだよ」
「もう土下座じゃすまねぇ、って言ってるんだよ」
吸っていた煙草を携帯灰皿に押し付け潰す。
精神安定剤の役目を果たすそれは余り利かず、頭は煮えたように怒りで一杯だ。
隣で笑っている男の胸中など知りたくないが、仲間に手を出されて愉快な気持ちではないだろうことくらいは判る。
戦いに手を抜く男ではないのに三刀目を抜いてないのは、その価値がないと判断したからだろうとも。
彼らの後ろには彼らの大将が居て、自分たちの後ろには自分たちの大将が居る。
何も言わない彼はもう歩を進めていて、その道を開くのが自分たちの役目だった。
「お前らのプライドは随分と安っぽいもんだな。おれ達の仲間を盾にしないとどうしようもないくらいに」
「んだと!?」
「ならそんなプライド必要ねぇだろ?───おれ達の船長の邪魔すんな」
獣の唸りのような声をだしたゾロは、持っていた刀を振るう。
そう、船長はもう進み出しているのだ。
留めるわけにはいかない。
「テメェもだ、クソ野郎。道を開けろっつってんだよ」
靴の爪先を床に打ちつけ、リズムを取ってから蹴りを繰り出す。
呆気なく体にのめり込む足に、にいっと口角を上げた。
「おれ達のプライドを通させてもらうぜ」
「船長の道を作るのがおれ達の役目だ」
ルーキーと呼ばれた時代から、自分達は彼の双璧。
それが誇りでそれがプライド。
最強の剣豪の名を獲った彼と自分は違う。
だが心意気で負けていると思わない。
例え、海賊王の相棒と呼ばれる男が相手であったとしても、だ。
強さを求め努力したのはゾロだけでなく、海賊王の仲間である自分達の矜持は高い。
人質を取らねば戦えない、カスに負けるプライドは持ち合わせていない。
「消えな、クソ野郎」
海賊王の仲間として、そして双璧を担う一端としてのプライドを掛け、サンジは渾身の蹴りを放つ。
もちろん仲間を奪われた怒りも八つ当たり気味に篭めてあったので、威勢良く吹っ飛んだ敵は近くの木にぶつかるとめり込んだ。
動かなくなったのを見届けると、新しい煙草を取り出し火をつける。
煙を燻らせ一息つき、自分達の王が進んだ先に足を向けた。
この程度の敵が相手なら、もうそろそろ決着もついてるだろう。
刀を仕舞った男も同じに感じたらしい、勝手に隣に並ばれ自然と足が速くなる。
「何だよ」
「お前こそ何だよ」
「ついてくんじゃねぇよ」
「お前がついてくんじゃねぇよ!」
気がつけばいつの間にか全力疾走。
例え双璧と周囲に呼ばれようとも、自分と彼の関係は所詮ライバル。
彼の呼び名が海賊王になっても変わらぬ、非生産的な関係は目の前の男が何かと突っかかってくるので仕方なく相手をしてやることで続いている。
面倒だと思うが、自分から折れるのは真っ平御免だ。
本当にこの単純刀馬鹿に付き合うのは骨が折れるぜと、大きく肩を上下させつつ嘯けば、うっせーグル眉コックと返され。
やはりルーキー時代と変わらず、呆気なく理性は崩壊し戦いのゴングが脳裏で鳴り響く。
その後、仲間を助け上機嫌の海賊王に、何やってんだお前ら、と心底呆れられるのだが。
全ては目の前の男が悪いのだと、サンジは言いたい。
海賊王。
そう呼ばれる男が率いる海賊団にはずば抜けた金額を持つ賞金首の幹部たちが勢ぞろいしている。
個性的で、強くて、勇敢で、信念を持っている。
誰もかもが一級品の腕を持ち、若くして名声と富を手に入れた。
「お前は、プライドの在り処ってもんを知ってるか?」
くつくつと喉を震わし凶悪な顔で笑う剣士は、目の前に立ち塞がる敵に向けて刀を構える。
三刀流を名乗るくせに、未だに二刀しか抜かぬ姿に、くつり、と知らず喉が震えた。
目の前に立ち塞がる敵は、その程度だとゾロに認識されている。
それなのに何を勘違いしたのか、自分ではいいと思っているらしい笑顔のような表情をその醜悪な面に浮かべた。
暢気なものだ。もう、地獄行きは決定しているというのに。
すう、と紫煙を吸い込む。
人間怒りが沸点に届くと逆に冷静になってしまうものだ。
静かに昏い眼差しを敵に向け、自分の相手になるらしい男に笑いかけた。
「おれ達の船長は仲間を奪われてご立腹だぜ?出した手は引けねぇぞ?ついでに吐いた言葉ももどらねぇ」
「だから何だっつうんだよ」
「もう土下座じゃすまねぇ、って言ってるんだよ」
吸っていた煙草を携帯灰皿に押し付け潰す。
精神安定剤の役目を果たすそれは余り利かず、頭は煮えたように怒りで一杯だ。
隣で笑っている男の胸中など知りたくないが、仲間に手を出されて愉快な気持ちではないだろうことくらいは判る。
戦いに手を抜く男ではないのに三刀目を抜いてないのは、その価値がないと判断したからだろうとも。
彼らの後ろには彼らの大将が居て、自分たちの後ろには自分たちの大将が居る。
何も言わない彼はもう歩を進めていて、その道を開くのが自分たちの役目だった。
「お前らのプライドは随分と安っぽいもんだな。おれ達の仲間を盾にしないとどうしようもないくらいに」
「んだと!?」
「ならそんなプライド必要ねぇだろ?───おれ達の船長の邪魔すんな」
獣の唸りのような声をだしたゾロは、持っていた刀を振るう。
そう、船長はもう進み出しているのだ。
留めるわけにはいかない。
「テメェもだ、クソ野郎。道を開けろっつってんだよ」
靴の爪先を床に打ちつけ、リズムを取ってから蹴りを繰り出す。
呆気なく体にのめり込む足に、にいっと口角を上げた。
「おれ達のプライドを通させてもらうぜ」
「船長の道を作るのがおれ達の役目だ」
ルーキーと呼ばれた時代から、自分達は彼の双璧。
それが誇りでそれがプライド。
最強の剣豪の名を獲った彼と自分は違う。
だが心意気で負けていると思わない。
例え、海賊王の相棒と呼ばれる男が相手であったとしても、だ。
強さを求め努力したのはゾロだけでなく、海賊王の仲間である自分達の矜持は高い。
人質を取らねば戦えない、カスに負けるプライドは持ち合わせていない。
「消えな、クソ野郎」
海賊王の仲間として、そして双璧を担う一端としてのプライドを掛け、サンジは渾身の蹴りを放つ。
もちろん仲間を奪われた怒りも八つ当たり気味に篭めてあったので、威勢良く吹っ飛んだ敵は近くの木にぶつかるとめり込んだ。
動かなくなったのを見届けると、新しい煙草を取り出し火をつける。
煙を燻らせ一息つき、自分達の王が進んだ先に足を向けた。
この程度の敵が相手なら、もうそろそろ決着もついてるだろう。
刀を仕舞った男も同じに感じたらしい、勝手に隣に並ばれ自然と足が速くなる。
「何だよ」
「お前こそ何だよ」
「ついてくんじゃねぇよ」
「お前がついてくんじゃねぇよ!」
気がつけばいつの間にか全力疾走。
例え双璧と周囲に呼ばれようとも、自分と彼の関係は所詮ライバル。
彼の呼び名が海賊王になっても変わらぬ、非生産的な関係は目の前の男が何かと突っかかってくるので仕方なく相手をしてやることで続いている。
面倒だと思うが、自分から折れるのは真っ平御免だ。
本当にこの単純刀馬鹿に付き合うのは骨が折れるぜと、大きく肩を上下させつつ嘯けば、うっせーグル眉コックと返され。
やはりルーキー時代と変わらず、呆気なく理性は崩壊し戦いのゴングが脳裏で鳴り響く。
その後、仲間を助け上機嫌の海賊王に、何やってんだお前ら、と心底呆れられるのだが。
全ては目の前の男が悪いのだと、サンジは言いたい。
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